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理由で解く 柔道整復師

QJ33A086 生理学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問86
問題
脳幹を介するのはどれか。
選択肢
1 筋性防御
2 屈曲反射
3 伸張反射
4 立ち直り反射
解答
正解4(立ち直り反射)
解説

立ち直り反射は中脳を中枢とする姿勢反射で、脳幹を介する。残る3つはいずれも脊髄が中枢の反射である。

反射は「中枢がどこにあるか」で整理すると確実に解ける。脊髄が中枢のもの(伸張反射、屈曲反射、筋性防御、排尿・排便反射など)、延髄が中枢のもの(唾液分泌、嘔吐、咳、呼吸・循環の調節)、中脳が中枢のもの(対光反射、立ち直り反射)という具合である。立ち直り反射は、体が傾いたときに前庭器・頸部の固有感覚・視覚からの情報を手がかりに、まず頭部を空間で正しい向きへ戻し、続いて体幹を頭部に対して正しい向きへ戻す反応をいう。中脳より上を切除した動物では現れるが、中脳を含めて切除すると消失することから、中枢は中脳(=脳幹の一部)とされる。

✓ 4. 脳幹を介する(正答)
立ち直り反射
中脳を中枢とする姿勢反射。前庭・頸部固有感覚・視覚の入力を使って、頭部と体幹の位置関係を立て直す。同じ姿勢反射でも緊張性頸反射・緊張性迷路反射は延髄が中枢で、いずれも脳幹の働きとして整理できる。
✗ 1. 脳幹を介さない(答えではない)
筋性防御
腹膜炎などで内臓からの痛み刺激が脊髄に入り、同じ髄節の腹壁筋を反射性に収縮させる内臓ー体性反射。中枢は脊髄である。
✗ 2. 脳幹を介さない(答えではない)
屈曲反射
痛み刺激から手足を引っ込める逃避反射。介在ニューロンを挟む多シナプス反射だが、中枢は脊髄にとどまる。
✗ 3. 脳幹を介さない(答えではない)
伸張反射
筋紡錘が伸ばされるとIa線維を介して同じ筋のα運動ニューロンを単シナプス性に興奮させる反射。膝蓋腱反射が代表で、中枢は脊髄である。
ポイント
  • 立ち直り反射の中枢は中脳。対光反射も中脳が中枢で、この2つが「中脳=脳幹」の代表。
  • 伸張反射・屈曲反射・筋性防御・排尿排便反射は脊髄が中枢。
  • 唾液分泌・嘔吐・咳・くしゃみ・呼吸や循環の調節は延髄が中枢。
  • 姿勢反射のうち緊張性頸反射・緊張性迷路反射は延髄、立ち直り反射は中脳と階層で覚える。
  • 反射の問題は「中枢はどこか」を一覧表にして、問われるたびに同じ表を思い出す形にしておくと安定する。
比較表
反射中枢内容
伸張反射脊髄筋紡錘の伸展→同名筋の収縮(単シナプス)
屈曲反射脊髄侵害刺激からの逃避(多シナプス)
筋性防御脊髄内臓の痛み→腹壁筋の反射性収縮
緊張性頸反射・緊張性迷路反射延髄頭位に応じた四肢の筋緊張の変化
立ち直り反射中脳頭部・体幹を正しい位置へ戻す
対光反射中脳光刺激による瞳孔の縮小
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