学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §4 消化器系 / QJ33A063

理由で解く 柔道整復師

QJ33A063 解剖学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問63
問題
大十二指腸乳頭に開口するのはどれか。
選択肢
1 総肝管
2 総胆管
3 胆嚢管
4 副膵管
解答
正解2(総胆管)
解説

大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)には、総胆管と主膵管が合流して開口します。選択肢のなかで該当するのは総胆管です。

胆汁の経路は、肝内の胆管が集まって左右の肝管となり、それが合流して総肝管になります。総肝管に胆嚢からの胆嚢管が合流したところから先が総胆管です。総胆管は膵頭部の中を下行し、主膵管と合流して膵管膨大部(ファーター膨大部)をつくり、十二指腸下行部の後内側壁にある大十二指腸乳頭へ開口します。この出口を輪状に取り巻くのがオッディ括約筋で、空腹時には閉じて胆汁を胆嚢へ迂回・貯留させ、食後にコレシストキニンの働きで胆嚢が収縮すると同時に弛緩して、胆汁と膵液を一気に十二指腸へ送り出します。つまり大十二指腸乳頭は「胆汁と膵液の共通の出口」です。この構造上、総胆管の結石や膵頭部の腫瘍でここが詰まると、胆汁がうっ滞して閉塞性黄疸となり、同時に膵液の流出も妨げられて膵炎を併発しうるという臨床像につながります。副膵管はこれとは別に、大十二指腸乳頭より約2cm上方の小十二指腸乳頭へ開口します。

✓ 2. 正しい
総胆管
総胆管は主膵管と合流して膵管膨大部を形成し、大十二指腸乳頭に開口します。「大十二指腸乳頭=総胆管+主膵管の共通の出口、オッディ括約筋が門番」とセットで覚えます。ここが閉塞すると閉塞性黄疸と膵炎という二つの病態が同時に起こりうる理由も、この解剖から説明できます。
✗ 1. 誤り
総肝管
総肝管は左右の肝管が合流したもので、十二指腸には直接開口しません。胆嚢管と合流して総胆管になるという、途中の区間の名前です。
✗ 3. 誤り
胆嚢管
胆嚢管は胆嚢と総肝管をつなぐ管で、十二指腸には開口しません。内腔にらせん状のヒダ(ハイスター弁)があり、胆嚢への胆汁の出入りを担当します。胆嚢結石がここに嵌頓すると胆嚢炎を起こします。
✗ 4. 誤り
副膵管
副膵管が開口するのは小十二指腸乳頭で、大十二指腸乳頭よりおよそ2cm上方(口側)にあります。名前が似ているため、「主膵管は大乳頭、副膵管は小乳頭」と対応づけて整理します。
ポイント
  • 胆道の順序:肝内胆管 → 左右肝管 → 総肝管 →(胆嚢管が合流)→ 総胆管。
  • 大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)=総胆管+主膵管の共通の出口。十二指腸下行部の後内側壁にある。
  • 合流部の膨らみが膵管膨大部(ファーター膨大部)、それを囲む筋がオッディ括約筋。
  • 副膵管は小十二指腸乳頭(大乳頭の約2cm上方)に開口する。
  • ここが閉塞すると閉塞性黄疸+膵炎。解剖が臨床像に直結する典型例。
比較表
開口・合流先
総肝管胆嚢管と合流して総胆管になる
胆嚢管総肝管に合流する
総胆管主膵管と合流し大十二指腸乳頭へ開口
主膵管総胆管と合流し大十二指腸乳頭へ開口
副膵管小十二指腸乳頭へ開口
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