学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §28 膝関節半月板損傷の診察 / QJ33A032

理由で解く 柔道整復師

QJ33A032 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問32
問題
膝関節半月板損傷の所見で誤っているのはどれか。
選択肢
1 腫脹
2 荷重時痛
3 ロッキング
4 裂隙部の陥凹
解答
正解4(裂隙部の陥凹)
解説

「誤っているのはどれか」を問う設問です。半月板損傷では関節裂隙に圧痛が出ますが、そこが陥凹して触れることはありません。

半月板は大腿骨と脛骨の間にはさまれた線維軟骨で、荷重の分散と関節の適合性を担っています。損傷すると荷重時や膝をひねる動作で関節裂隙に一致した痛みが出て、関節水腫による腫脹を伴います。断裂した部分が関節内に引っかかると、膝が伸びきらなくなるロッキングが起こり、これは半月板損傷に特徴的な所見です。関節裂隙は指で押さえて圧痛を確認する場所であって、そこに欠損したような陥凹を触れるわけではありません。触知できる陥凹が特徴的なのは、膝蓋腱断裂や大腿四頭筋腱断裂、アキレス腱断裂といった腱の断裂で、断端の間隙を体表から触れられる状態です。評価ではマックマレーテストや圧迫アプライテストを行い、ロッキングや強い腫脹があるときは早期に医師の診察へつなげます。

✓ 4. これが答え(半月板損傷の所見ではない)
裂隙部の陥凹
関節裂隙は圧痛を確認する部位であり、陥凹として触れるものではありません。断端の間隙を陥凹として触れるのは、膝蓋腱やアキレス腱などの腱断裂に特徴的な所見です。
✗ 1. 答えではない(半月板損傷でみられる)
腫脹
損傷に伴う関節水腫によって膝が腫れます。急激で強い腫脹があるときは十字靱帯損傷など出血を伴う病態の合併も考えます。
✗ 2. 答えではない(半月板損傷でみられる)
荷重時痛
半月板は荷重を分散する構造なので、体重をかけたときや階段昇降・しゃがみ込みで関節裂隙に痛みが出ます。
✗ 3. 答えではない(半月板損傷でみられる)
ロッキング
断裂した半月板が関節面に嵌頓し、膝が伸展できなくなる状態です。半月板損傷を強く示唆する所見で、繰り返す場合は手術的治療の対象になります。
ポイント
  • 半月板損傷の三徴は、関節裂隙の圧痛・関節水腫による腫脹・ロッキング。
  • 荷重時痛、しゃがみ込みや捻り動作での痛みが出る。
  • 裂隙部は圧痛の確認部位。陥凹を触れる所見ではない。
  • 陥凹を触知するのは腱断裂(膝蓋腱・大腿四頭筋腱・アキレス腱)。
  • ロッキングや強い腫脹があれば早期に医師の診察へつなげる。
比較表
病態主な症状損傷部の触診所見特徴的所見
膝関節半月板損傷関節裂隙の痛み・荷重時痛・腫脹(関節水腫)関節裂隙に圧痛(陥凹は触れない)ロッキング(膝が伸展できない)、マックマレーテスト陽性
膝蓋腱・大腿四頭筋腱断裂膝前面の痛み、膝を伸ばせない断端の間隙を陥凹として触れる膝の自動伸展不能(下肢伸展挙上ができない)
アキレス腱断裂踵の上の痛み、つま先立ちができない腱に明らかな陥凹を触れる底屈不能、トンプソン(シモンズ)テスト陽性
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。