学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §13 第5中手骨頸部骨折の固定 / QJ33A013

理由で解く 柔道整復師

QJ33A013 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問13
問題
第5中手骨頸部骨折で正しいのはどれか。
選択肢
1 骨頭に牽引をかけて固定する。
2 整復後は尺骨動脈の拍動を確認する。
3 固定中は爪面の向きを隣接指と比較する。
4 軽度な屈曲転位の残存でも動作時痛が生じる。
解答
正解3(固定中は爪面の向きを隣接指と比較する。)
解説

中手骨骨折で機能に響くのは回旋転位。爪面の向きを隣の指と比べるのが確認の基本で、3が正しい。

わずかな回旋のずれでも、指を屈曲したときに指同士が重なって握りの邪魔になる。そこで整復後も固定中も、伸展位で爪面(爪甲)の向きが隣接指とそろっているか、屈曲位で指が重ならず一点に向かって収束するかを見る。一方、屈曲(背側凸)方向の変形は第5手根中手関節の可動性が代償するため、およそ30〜40度までなら機能障害や疼痛を残しにくいとされる。整復はMP関節90度屈曲位で基節骨を介して骨頭を押し上げる方法をとり、骨頭を引っ張る操作は行わない。

✓ 3. 正しい
固定中は爪面の向きを隣接指と比較する。
回旋転位は外から見ただけでは気づきにくい。爪面の向きの比較と屈曲時の指の重なりで確認できる。
✗ 1. 誤り
骨頭に牽引をかけて固定する。
整復はMP関節を屈曲し、基節骨を介して骨頭を背側へ押し上げる操作。牽引で戻すものではない。
✗ 2. 誤り
整復後は尺骨動脈の拍動を確認する。
骨折部より近位の拍動より、指先の血行(爪床の色、毛細血管再充満、皮膚温)をみるほうが、固定による循環障害を捉えられる。
✗ 4. 誤り
軽度な屈曲転位の残存でも動作時痛が生じる。
第5手根中手関節の可動性が代償するため、軽度の屈曲転位は機能障害や疼痛を残しにくい。
ポイント
  • 許容されないのは回旋転位。屈曲(背側凸)変形は軽度なら許容される(およそ30〜40度)。
  • 回旋の確認:伸展位で爪面の向き、屈曲位で指が重ならないか。
  • 整復はMP関節90度屈曲位で基節骨を介し骨頭を押し上げる。
  • 循環の確認は指先(爪床の色・再充満・皮膚温)で行う。
  • 固定中も定期的に回旋と循環を見直す。
比較表
転位の種類許容度確認の方法
回旋転位許容されない爪面の向きを隣接指と比較、屈曲時の指の重なり
屈曲(背側凸)転位軽度なら許容側面からの突出、握り拳での骨頭の高さ
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