学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §7 定型的鎖骨骨折の診察および整復 / QJ33A006

理由で解く 柔道整復師

QJ33A006 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問6
問題
定型的鎖骨骨折の坐位整復法で第2助手が行うのはどれか。
選択肢
1 骨折部に直圧を加える。
2 患者の顔色の変化をみる。
3 患者の胸郭を拡大させる。
4 患側の前腕と手指を保持する。
解答
正解2(患者の顔色の変化をみる。)
解説

坐位整復法では、術者が背後から両肩を引いて整復し、第1助手が患肢を保持、第2助手は患者の前方で顔色など全身状態を見守る。正答は2。

定型的鎖骨骨折の整復法には坐位整復法と背臥位(仰臥位)整復法があり、本問は坐位整復法における役割分担を問うている。坐位整復法では、術者は患者の背後に立ち、膝を左右の肩甲骨の間に当てて支点とし、両手で患者の両肩を後外上方へ引いて短縮転位を戻す。第1助手は患側の上腕から前腕・手指を保持して患肢の重みを支え、末梢への牽引を保つ。第2助手は患者の前面に位置し、顔色、表情、冷汗、意識の様子といった全身の変化を観察する。坐位での整復は疼痛と緊張から血管迷走神経反射(気分不良・失神)を起こすことがあり、顔色の変化はその最初のサインになる。役割を明確に分けておくことで、術者は整復操作に、第2助手は全身の安全確認に集中できる。変化に気づいたら直ちに操作を中止し、背臥位にして下肢を挙上、意識と脈拍を確認する。

✓ 2. 正しい
患者の顔色の変化をみる。
第2助手の役割。患者の前方に位置し、顔色・表情・冷汗・呼吸の様子を観察して、気分不良や失神の予兆を早く術者に伝える。整復操作に関わらない役だからこそ全身を見続けられる。
✗ 1. 誤り
骨折部に直圧を加える。
術者が行う操作。両肩を後外上方へ引いて短縮を戻したうえで、必要に応じて骨折部に直圧を加えて残る転位を整える。助手の役割ではない。
✗ 3. 誤り
患者の胸郭を拡大させる。
胸郭が広がるのは、術者が膝を肩甲骨間に当て両肩を後外上方へ引いた結果である。これも術者の操作であって、第2助手が担うものではない。
✗ 4. 誤り
患側の前腕と手指を保持する。
第1助手の役割。患肢の重みを支えて末梢牽引を保ち、遠位骨片が再び下がるのを防ぐ。第2助手ではないので、この設問の答えにはならない。
ポイント
  • 定型的鎖骨骨折の整復法は坐位整復法と背臥位(仰臥位)整復法。本問は坐位整復法での役割分担を問うもの。
  • 術者:背後に立ち、膝を肩甲骨間に当てて支点とし、両手で両肩を後外上方へ引く。
  • 第1助手:患側の上腕〜前腕・手指を保持し、重みを支えて末梢牽引を保つ。
  • 第2助手:患者の前方で顔色・表情・冷汗・意識など全身状態を観察する。
  • 坐位整復は血管迷走神経反射が起こりうる。全身を見る役を必ず置くのが安全の要。
  • 異変に気づいたら直ちに操作を中止し、背臥位+下肢挙上で対応してバイタルを確認する。
比較表
担当立ち位置行うこと
術者患者の背後膝を肩甲骨間に当て、両肩を後外上方へ引く/骨折部に直圧
第1助手患側患側の上腕・前腕・手指を保持し末梢牽引を保つ
第2助手患者の前方顔色・表情・冷汗・意識など全身状態を観察
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