学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §19 主要な疾患 神経系疾患 / QJ32P040

理由で解く 柔道整復師

QJ32P040 一般臨床医学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午後 問40
問題
パーキンソン(Parkinson)病の症状はどれか。
選択肢
1 痙縮
2 企図振戦
3 線維束収縮
4 姿勢反射障害
解答
正解4(姿勢反射障害)
解説

姿勢反射障害はパーキンソン病の四大症状の一つで、進行期に転倒の原因となる。よって正解は4。

パーキンソン病は中脳黒質のドパミン神経細胞が変性・脱落し、線条体のドパミンが不足することで起こる。四大症状は、①安静時振戦(4〜6Hz、丸薬を丸めるような動き。動作を始めると軽くなる)、②筋強剛(固縮。他動運動で歯車様・鉛管様の抵抗)、③無動・寡動(動作緩慢、仮面様顔貌、小声、小字症)、④姿勢反射障害(立ち直り反応が働かず、押されると立て直せない)である。姿勢反射障害は進行期に現れ、前傾前屈姿勢、小刻み歩行、突進現象、すくみ足を伴って転倒を招く。生活面では、手すりの設置、段差や敷物の整理、滑りにくい履物、床の目印をまたぐような視覚的手がかりの利用など、転倒予防を具体的に整えることが大切である。自律神経症状(便秘、起立性低血圧)、嗅覚低下、うつ、レム睡眠行動障害を伴うこともある。

✓ 4. 正しい
姿勢反射障害
立ち直り反応が障害され、バランスを崩したときに立て直せず転倒する。前傾前屈姿勢、突進現象、すくみ足を伴い、進行期に目立つ。
✗ 1. 誤り
痙縮
錐体路障害でみられる筋緊張亢進で、他動運動の初めに強い抵抗があり途中で急に抜ける(折りたたみナイフ現象)。パーキンソン病でみられるのは歯車様・鉛管様の筋強剛である。
✗ 2. 誤り
企図振戦
目標に近づくほど振れが大きくなる振戦で、小脳障害でみられる。パーキンソン病の振戦は静止時に強く、動作開始で軽減する安静時振戦である。
✗ 3. 誤り
線維束収縮
脱神経した筋線維群が自発的に収縮し、皮膚の下がぴくぴく動いて見える所見。筋萎縮性側索硬化症など下位運動ニューロン障害でみられる。
ポイント
  • 病態=中脳黒質のドパミン神経細胞の変性・脱落による線条体ドパミン不足
  • 四大症状=安静時振戦・筋強剛(固縮)・無動/寡動・姿勢反射障害
  • 筋強剛は歯車様/鉛管様。痙縮(折りたたみナイフ現象)は錐体路障害
  • 安静時振戦(パーキンソン病)と企図振戦(小脳障害)を区別する
  • 姿勢反射障害は転倒の主因。環境整備と視覚的手がかりで転倒を予防する
比較表
所見特徴障害部位
安静時振戦静止時に強く、動作で軽減大脳基底核(パーキンソン病)
企図振戦目標に近づくほど増強小脳
筋強剛(固縮)歯車様・鉛管様の一様な抵抗大脳基底核
痙縮折りたたみナイフ現象錐体路
線維束収縮皮下でぴくつく自発収縮下位運動ニューロン(ALSなど)
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