学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §3 診察各論 視診 / QJ32P027
理由で解く 柔道整復師

体表から見えるほどの静脈拡張は、血液が本来の流路を通れず側副血行路をつくっていることを示す。選択肢のなかでこれを生じるのは肝硬変で、正解は2。
肝硬変では肝内の線維化により門脈血が肝を通過しにくくなり、門脈圧が上昇する。行き場を失った血液は体循環へつながる側副血行路(食道・胃噴門部の静脈叢、臍傍静脈、直腸静脈叢、後腹膜)に流れ込み、食道・胃静脈瘤、腹壁静脈の怒張(臍を中心に放射状に走る、いわゆるメデューサの頭)、痔核を生じる。腹壁の静脈拡張は視診で確認できる代表的な門脈圧亢進の所見である。肝硬変ではほかに黄疸、腹水、クモ状血管腫、手掌紅斑、女性化乳房、羽ばたき振戦(肝性脳症)などを合わせて確認する。なお静脈拡張がどこに出るかで閉塞部位が推定でき、上半身に強ければ上大静脈系、下半身に強ければ下大静脈系の閉塞を考える。
| 静脈拡張の分布 | 推定される障害 | 代表疾患 |
|---|---|---|
| 腹壁、臍を中心に放射状 | 門脈圧亢進(臍傍静脈が側副路に) | 肝硬変 |
| 顔面・頸部・上胸部、顔面浮腫を伴う | 上大静脈の閉塞・圧迫 | 上大静脈症候群(肺癌、縦隔腫瘍) |
| 下腹部〜側腹部、下肢浮腫を伴う | 下大静脈の閉塞 | 下大静脈血栓症、腫瘍による圧迫 |
| 下肢の表在静脈が蛇行・隆起 | 静脈弁の機能不全 | 下肢静脈瘤(妊娠・長時間立位が誘因) |
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