学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 衛生学・公衆衛生学 ▸ §5 環境衛生 / QJ32P010
理由で解く 柔道整復師
騒音性難聴では、まず4,000Hz付近だけが落ち込む。オージオグラム上のこのくぼみをc5 dip(4,000Hzの谷)と呼ぶ。
騒音性難聴は、強い騒音に長期間さらされることで蝸牛の有毛細胞、とくに高音を担当する基底回転の外有毛細胞が障害されて起こる、両側性・不可逆性の感音難聴である。4,000Hz付近から始まる理由としては、外耳道の共鳴によって2,000〜4,000Hz帯の音圧が耳内で増強されること、蝸牛基底回転が血流の面で脆弱であることなどが挙げられる。会話音域は500〜2,000Hzなので、初期には日常会話に不自由がなく、本人が自覚しないまま進行しやすいのが厄介な点である。障害が会話音域まで広がってから気づいたときには、失われた有毛細胞は再生しないため聴力は戻らない。したがって対策は、耳栓・イヤーマフなどの保護具の着用、騒音源の低減と作業時間の管理という一次予防と、1,000Hzと4,000Hzの2つの周波数で行う選別聴力検査を含む定期健康診断で早期に見つける二次予防が柱になる。
| 騒音性難聴 | 加齢性難聴 | |
|---|---|---|
| 難聴の型 | 感音難聴(両側性) | 感音難聴(両側性) |
| 初期に低下する音域 | 4,000Hz付近(c5 dip) | 8,000Hzなど最高音域から |
| オージオグラムの形 | 4,000Hzを底とする限局した谷 | 高音域へ向かってなだらかに低下 |
| 主な原因 | 長期の騒音曝露 | 加齢による有毛細胞・神経の変性 |
| 予防 | 保護具・騒音源対策・定期の選別聴力検査 | 騒音曝露の回避、生活習慣病の管理 |
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