学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §9 腫瘍 / QJ32A126
理由で解く 柔道整復師
良性腫瘍は周囲を押しのけながら大きくなる膨張性増殖を示す。周囲組織へしみ込むように広がる浸潤性増殖は悪性腫瘍の性質であり、良性ではみられない。
良性腫瘍は発生母地の組織によく似た高い分化度をもち、増殖速度が緩やかで、しばしば線維性の被膜に包まれて境界が明瞭である。増え方は周囲を押しのける膨張性・圧排性で、基底膜を越えて周囲へ入り込むことも、血行性・リンパ行性に転移することもない。ただし「良性だから無害」とは限らない点が本問の要である。大きくなれば周囲を圧迫して症状を出し、内分泌腺から発生した機能性腫瘍ならホルモンを自律的に産生して全身の代謝に影響する。頭蓋内のように逃げ場のない部位では、良性でも生命に関わる。したがって良性腫瘍でも、発生部位・大きさ・機能によっては摘出などの治療が必要になると理解しておく。
| 良性腫瘍 | 悪性腫瘍 | |
|---|---|---|
| 増殖の仕方 | 膨張性・圧排性 | 浸潤性 |
| 境界・被膜 | 明瞭、被膜をもつことが多い | 不明瞭、被膜を欠く |
| 増殖速度 | 緩やか | 速い、核分裂像が多い |
| 分化度・異型性 | 高分化で異型性に乏しい | 低分化になりうる、異型性が強い |
| 転移 | しない | する(リンパ行性・血行性・播種) |
| 全身への影響 | 圧迫やホルモン産生による局所・内分泌症状 | 悪液質、多臓器への転移による全身衰弱 |
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