学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §5 姿勢 / QJ32A112

理由で解く 柔道整復師

QJ32A112 運動学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問112
問題
機能肢位で正しいのはどれか。
選択肢
1 肘関節屈曲 10度
2 手関節掌屈 10度
3 股関節伸展 10度
4 膝関節屈曲 10度
解答
正解4(膝関節屈曲 10度)
解説

機能肢位(良肢位)の膝関節は軽度屈曲位であり、屈曲10度前後がこれに当たる。

機能肢位とは、その関節が動かなくなったとしても日常生活動作の支障が最も少なくなる角度をいう。上肢は「手を使える形」、下肢は「立って歩ける形」から逆算すると数字が定着しやすい。目安は、肩関節外転10〜30度・軽度屈曲位、肘関節屈曲約90度、前腕回内外中間位、手関節背屈10〜20度、手指は軽度屈曲位、股関節屈曲10〜30度・外転0〜10度・回旋中間位、膝関節屈曲10度前後、足関節0度(底背屈中間位)である。肘が90度なのは食事や整容で手が口に届くため、手関節が軽度背屈なのはその肢位で手指屈筋が最も働き握力が出るため、膝が軽度屈曲なのは立位の安定と座位・歩行の両立のため。ギプスや副子で長期固定するときは、この肢位を基準に固定肢位を決める。

✓ 4. 正しい
膝関節屈曲 10度
膝の機能肢位は屈曲10度前後の軽度屈曲位。完全伸展位や強い屈曲位で固まると、椅子への着座や歩行時の振り出しが難しくなる。
✗ 1. 誤り
肘関節屈曲 10度
肘の機能肢位は約90度屈曲。屈曲10度ではほぼ伸展位で手が口や顔に届かず、食事・整容・書字などの動作が成り立たない。
✗ 2. 誤り
手関節掌屈 10度
手関節の機能肢位は掌屈ではなく背屈10〜20度。掌屈位では手指屈筋が緩んで握力が出ず、物をつかむ動作が困難になる。
✗ 3. 誤り
股関節伸展 10度
股関節の機能肢位は伸展ではなく屈曲10〜30度(外転0〜10度、回旋中間位)。軽度屈曲位であれば座位がとれ、歩行時の下肢の振り出しもしやすい。
ポイント
  • 機能肢位(良肢位)=関節が強直しても日常生活動作の支障が最小になる肢位。固定肢位を決める基準になる。
  • 上肢:肩関節外転10〜30度・軽度屈曲、肘関節屈曲約90度、前腕回内外中間位、手関節背屈10〜20度、手指軽度屈曲。
  • 下肢:股関節屈曲10〜30度・外転0〜10度・回旋中間位、膝関節屈曲10度前後、足関節0度(底背屈中間位)。
  • 足関節だけは0度(中間位)。尖足位で固定すると踵が接地できず歩行が大きく障害される。
  • 数字は「その角度で何ができるか」とセットで覚える(肘90度=口に手が届く、手関節背屈=握力が出る、膝軽度屈曲=立てて座れる)。
比較表
関節機能肢位(良肢位)理由となる動作
肩関節外転10〜30度・軽度屈曲腋窩の衛生保持と上肢の使いやすさ
肘関節屈曲約90度手が口・顔に届く
前腕回内外中間位回内・回外どちらへも動かしやすい
手関節背屈10〜20度手指屈筋が働き握力が出る
股関節屈曲10〜30度・外転0〜10度・回旋中間位座位保持と下肢の振り出し
膝関節屈曲10度前後立位の安定と着座の両立
足関節0度(中間位)踵接地して立てる・歩ける
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