学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §3 循環 / QJ32A096

理由で解く 柔道整復師

QJ32A096 生理学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問96
問題
正常の心臓が興奮する順序を以下に示す。洞房結節→心房筋→ (A) → (B) →右脚・左脚→(C) → 心室筋 (A)、(B)、(C)に入る組合せで正しいのはどれか。 (A)(B)(C)
選択肢
1 ヒス束-房室結節-プルキンエ線維
2 プルキンエ線維-房室結節-ヒス束
3 房室結節-ヒス束-プルキンエ線維
4 房室結節-プルキンエ線維-ヒス束
解答
正解3(房室結節-ヒス束-プルキンエ線維)
解説

刺激伝導系の順序は、洞房結節→心房筋→房室結節→ヒス束→右脚・左脚→プルキンエ線維→心室筋です。(A)房室結節、(B)ヒス束、(C)プルキンエ線維となる3が正答です。

空欄(B)が右脚・左脚の直前にあることに注目すると、脚のもとになるヒス束が入ると決まり、(C)は脚から続くプルキンエ線維、残る(A)が房室結節と一本道で確定します。洞房結節は右心房上部(上大静脈の開口部付近)にあり、自動能の頻度が最も高いため心臓のペースメーカーとして働きます。興奮は心房筋を広がりながら房室結節に集まりますが、ここは伝導速度が最も遅く、心房の収縮が終わってから心室が収縮するための時間差(心電図のPQ間隔)を作り出します。房室結節から出るヒス束は、電気を通さない線維性の房室間中隔を貫く唯一の連絡路で、心室中隔で右脚・左脚に分かれ、心内膜下でプルキンエ線維の網となって心室筋へ興奮を配ります。プルキンエ線維は伝導速度が最も速く、左右の心室をほぼ同時に、心尖部から流出路へ向かって効率よく収縮させます。

✓ 3. 正しい
房室結節-ヒス束-プルキンエ線維
(A)房室結節→(B)ヒス束→右脚・左脚→(C)プルキンエ線維の順で、実際の興奮伝導と一致します。右脚・左脚の直前がヒス束、直後がプルキンエ線維という位置関係が決め手です。
✗ 1. 誤り
ヒス束-房室結節-プルキンエ線維
(A)と(B)が入れ替わっています。心房からの興奮はまず房室結節に集まり、そこからヒス束に送られます。
✗ 2. 誤り
プルキンエ線維-房室結節-ヒス束
順序が全体に乱れています。プルキンエ線維は脚から分かれた最終段階であり、心房筋の直後には来ません。
✗ 4. 誤り
房室結節-プルキンエ線維-ヒス束
(A)は正しいものの、(B)と(C)が逆です。右脚・左脚の手前に来るのはヒス束で、プルキンエ線維は脚の先にあります。
ポイント
  • 順序は洞房結節→心房筋→房室結節→ヒス束→右脚・左脚→プルキンエ線維→心室筋
  • 洞房結節は右心房上部のペースメーカー。自動能の頻度が最も高い(約60〜80回/分)。
  • 房室結節は伝導が最も遅く、心房と心室の収縮に時間差をつくる(心電図のPQ間隔)。
  • ヒス束は房室間中隔を貫く唯一の電気的連絡路。ここが切れると房室ブロック。
  • プルキンエ線維は伝導が最も速く、左右心室をほぼ同時に収縮させる。
比較表
部位位置伝導・自動能の特徴
洞房結節右心房上部(上大静脈開口部付近)自動能の頻度が最も高い=ペースメーカー
房室結節心房中隔下部伝導が最も遅い=心房・心室の時間差をつくる
ヒス束房室間中隔を貫通心房と心室を結ぶ唯一の伝導路
右脚・左脚心室中隔左右心室へ分配
プルキンエ線維心室の心内膜下伝導が最も速い=心室をほぼ同時に収縮
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