学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §2 血液 / QJ32A094

理由で解く 柔道整復師

QJ32A094 生理学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問94
問題
血液型で正しいのはどれか。
選択肢
1 日本人の約15%はRh陰性である。
2 A型の血漿には抗B抗体が存在する。
3 B型の赤血球膜表面にはA型抗原が存在する。
4 AB型の血漿には抗A抗体と抗B抗体が存在する。
解答
正解2(A型の血漿には抗B抗体が存在する。)
解説

ABO式血液型では、自分がもたない抗原に対する抗体(規則抗体)を血漿中にもつ。したがってA型の血漿には抗B抗体が存在する

赤血球膜上の糖鎖抗原と血漿中の抗体が相補的な関係にあることをラントシュタイナーの法則という。A型=A抗原+抗B抗体、B型=B抗原+抗A抗体、AB型=A・B両抗原あり抗体なし、O型=抗原なし・抗A抗体と抗B抗体の両方をもつ、という組合せになる。これらの抗体はIgM型の自然抗体で、乳児期に腸内細菌などの類似抗原に触れて自然に産生される。一方Rh式のD抗原に対する抗体は自然にはなく、輸血や妊娠で感作されて初めて作られる不規則抗体(IgG)であり、胎盤を通過するため新生児溶血性疾患の原因となる。Rh(D)陰性の頻度には人種差が大きく、日本人ではおよそ0.5%(約200人に1人)と少なく、白人ではおよそ15%と高い。

✓ 2. 正しい
A型の血漿には抗B抗体が存在する。
自分がもたないB抗原に対する抗体を血漿中にもつ、というラントシュタイナーの法則どおりの組合せである。このためA型の人にB型血を輸血すると凝集・溶血が起こる。
✗ 1. 誤り
日本人の約15%はRh陰性である。
日本人のRh(D)陰性はおよそ0.5%(約200人に1人)と少ない。約15%というのは白人での頻度であり、人種差の大きい項目として数字を分けて覚えておくとよい。
✗ 3. 誤り
B型の赤血球膜表面にはA型抗原が存在する。
B型の赤血球がもつのはB抗原である。A抗原をもつのはA型とAB型で、B型の血漿にはむしろ抗A抗体が存在する。
✗ 4. 誤り
AB型の血漿には抗A抗体と抗B抗体が存在する。
AB型はA抗原とB抗原の両方をもつため、規則抗体はどちらももたない。抗A・抗B両方の抗体をもつのはO型である。ここは正反対になりやすいので、抗原と抗体を表で対応づけて確認したい。
ポイント
  • ラントシュタイナーの法則=自分がもたない抗原に対する抗体をもつ
  • A型=A抗原・抗B抗体/B型=B抗原・抗A抗体/AB型=両抗原・抗体なし/O型=抗原なし・両抗体。
  • ABOの規則抗体はIgM型の自然抗体。Rhの抗D抗体はIgG型の不規則抗体で感作により産生される。
  • 日本人のRh(D)陰性は約0.5%。白人では約15%と人種差が大きい。
  • 抗D抗体はIgGで胎盤を通過するため、Rh不適合妊娠で新生児溶血性疾患を起こしうる。
比較表
血液型赤血球膜の抗原血漿中の規則抗体
A型A抗原抗B抗体
B型B抗原抗A抗体
AB型A抗原・B抗原なし
O型なし抗A抗体・抗B抗体
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