学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §14 感覚の生理 / QJ32A087
理由で解く 柔道整復師
下行性痛覚抑制系の起点は中脳水道周囲灰白質(PAG)です。残る3つはいずれも脊髄から脳へ向かう上行性の伝導路・中継核で、抑制系には含まれません。
痛みの情報は脊髄後角で中継され、脊髄視床路を通って上行します。これに対して脳の側から痛みの伝達そのものを弱める仕組みがあり、これが下行性痛覚抑制系です。経路は、中脳水道周囲灰白質(PAG)→ 延髄の縫線核群(大縫線核)や橋の青斑核 → 脊髄後角、という順に下ります。後角では、セロトニン(縫線核由来)やノルアドレナリン(青斑核由来)が働き、エンケファリンを含む介在ニューロンを介して一次求心性線維の終末からの伝達物質放出を抑え(シナプス前抑制)、二次ニューロンの興奮も抑えます。PAGはオピオイド受容体に富み、モルヒネなどのオピオイド鎮痛薬が効く主要な作用部位でもあります。競技中や事故直後に痛みを感じにくいことがあるのは、この系が強く働くためと説明されます。選択肢を見分ける手がかりは「上りの道か、下りの道か」です。
| 選択肢の構造 | 方向 | 担当する働き | 主な部位・所属する経路 |
|---|---|---|---|
| 中脳水道周囲灰白質(PAG) | 下行 | 痛覚伝達の抑制(鎮痛)の起点 | 中脳。大縫線核・青斑核を経て脊髄後角へ |
| 後索核(薄束核・楔状束核) | 上行 | 識別性触圧覚・深部感覚の中継 | 延髄。後索‐内側毛帯路 |
| 内側毛帯 | 上行 | 識別性触圧覚・深部感覚の伝達 | 延髄で交叉し視床(後外側腹側核)へ |
| 脊髄視床路 | 上行 | 痛覚・温度覚(外側)、粗大な触圧覚(前)の伝達 | 脊髄後角で中継し交叉、視床へ |
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