学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §11 体表解剖 / QJ32A079

理由で解く 柔道整復師

QJ32A079 解剖学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問79
問題
写真(別冊 No. 2)を別に示す。拍動を触れているのはどれか。
図
選択肢
1 前脛骨動脈
2 後脛骨動脈
3 弓状動脈
4 足背動脈
解答
正解2(後脛骨動脈)
解説

拍動を触れる動脈として内果の後方(内果とアキレス腱の間)で触知できるのは後脛骨動脈です。足関節周囲で日常的に触知できる動脈は、後脛骨動脈と足背動脈の2か所と覚えます。

大腿動脈は内転筋管を通って膝窩動脈となり、下腿で前脛骨動脈と後脛骨動脈に分かれます。前脛骨動脈は下腿骨間膜の上部を貫いて下腿前面を下り、足関節前面で足背動脈と名を変えます。後脛骨動脈は下腿後面の深層をヒラメ筋に覆われて下り、内果とアキレス腱の間(屈筋支帯の深部)を通って足底へ入り、内側足底動脈と外側足底動脈に分かれます。この内果後方は骨の上を動脈が浅く走る場所なので、指を軽く当てるだけで拍動を確認できます。下肢の血行を評価するときは、後脛骨動脈(内果の後ろ)と足背動脈(足背の長母指伸筋腱の外側)の2点を左右で比べる、という手順をセットで身につけておきましょう。

✓ 2. 拍動を触れている(これが答え)
後脛骨動脈
後脛骨動脈の触知点は内果の後方(内果とアキレス腱の間)で、本問の正答はこれにあたります。この部位では屈筋支帯の下を後脛骨筋腱・長趾屈筋腱・後脛骨動脈・脛骨神経・長母趾屈筋腱の順に並んで通るため、腱と腱の間で拍動をとらえられます。足部の外傷や腫脹をみたときは、まずここで拍動の左右差を確認します。
✗ 1. 該当しない
前脛骨動脈
下腿前面を脛骨の外側に沿って下りますが、前脛骨筋や長趾伸筋などに覆われているため通常は拍動を触れません。足関節前面で足背動脈へ名前が変わるので、触知点を答えるときにこの名称は使いません。
✗ 3. 該当しない
弓状動脈
足背動脈から中足骨底の高さで外側へ弓状に分かれる枝で、そこから背側中足動脈を出します。細く、触知の対象になる動脈ではありません。
✗ 4. 該当しない
足背動脈
拍動を触れる動脈ではありますが、その部位は足背で長母趾伸筋腱の外側であり、内果の後方ではありません。触知点が異なるため本問の答えにはなりません。後脛骨動脈と対にして、部位まで含めて覚えておきましょう。
ポイント
  • 後脛骨動脈の触知点=内果の後方(内果とアキレス腱の間)。
  • 足背動脈の触知点=足背、長母趾伸筋腱の外側。前脛骨動脈が足関節前面で名を変えたもの。
  • 膝窩動脈 → 前脛骨動脈+後脛骨動脈に分岐。後脛骨動脈は腓骨動脈を分ける。
  • 後脛骨動脈は足底で内側足底動脈・外側足底動脈になる。
  • 下肢の血行評価は後脛骨動脈と足背動脈の2点を左右で比較する。
比較表
動脈走行触知の可否と部位
後脛骨動脈下腿後面深層→内果後方→足底へ触知できる:内果とアキレス腱の間
前脛骨動脈骨間膜を貫き下腿前面を下行通常触知しにくい(伸筋群に覆われる)
足背動脈前脛骨動脈の続き、足背を走る触知できる:長母趾伸筋腱の外側
弓状動脈足背動脈の枝、中足骨底の高さで外側へ触知の対象ではない
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