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理由で解く 柔道整復師

QJ32A080 解剖学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問80
問題
第3腰椎の高さの腹部CT 像(別冊 No. 3)を別に示す。矢印で示す筋はどれか。
図
選択肢
1 腰方形筋
2 大腰筋
3 腸肋筋
4 腹直筋
解答
正解2(大腰筋)
解説

第3腰椎の高さの水平断で、椎体の前外側に接して位置するのが大腰筋です。椎体に密着しているかどうかが同定の決め手になります。

腰部の水平断(CT)は、腹側から背側へ向かって順に見ていくと整理できます。最も腹側の正中の両側に腹直筋、その外側に側腹筋群(外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋の3層)、腹腔の後壁で椎体の前外側に接するのが大腰筋、その後外側で腰椎の肋骨突起と第12肋骨・腸骨稜の間を埋めるのが腰方形筋、そして最も背側で棘突起の両側の溝を満たすのが脊柱起立筋(内側から棘筋・最長筋・腸肋筋)です。大腰筋は腰椎の椎体と椎間円板、肋骨突起から起こり、腸骨窩から起こる腸骨筋と合して腸腰筋となり、鼠径靱帯の下を通って大腿骨小転子に停止する股関節屈曲の主動作筋です。神経支配は腰神経叢の枝(L1〜L4)で、大腰筋の内側縁からは閉鎖神経、外側縁からは大腿神経が現れます。

✓ 2. 矢印の筋(これが答え)
大腰筋
第3腰椎の高さで椎体の前外側に接する筋は大腰筋だけであり、水平断では円形〜卵円形の断面として現れます。椎体にぴたりと接しているかどうかを見れば、CTでの同定は判断できます。腸骨筋と合流する前の高さなので、この断面ではまだ大腰筋単独として現れます。
✗ 1. 該当しない
腰方形筋
大腰筋の後外側に位置し、腰椎の肋骨突起と第12肋骨・腸骨稜の間を走る扁平な筋です。椎体には接せず、断面ではより外側かつ背側に見えるため、大腰筋とは位置で区別できます。作用は腰椎の側屈と第12肋骨の下制です。
✗ 3. 該当しない
腸肋筋
脊柱起立筋のうち最も外側の筋で、断面では棘突起の後外側、つまり背側に位置します。椎体の前方にあたる大腰筋とは前後が逆になります。
✗ 4. 該当しない
腹直筋
腹壁の前面、白線の両側を縦走する筋で、断面では最も腹側に現れます。椎体からは大きく離れているため位置が一致しません。
ポイント
  • 腰部水平断の並び(腹側→背側):腹直筋 → 側腹筋群 → 大腰筋 → 腰方形筋 → 脊柱起立筋。
  • 大腰筋は椎体の前外側に接する。椎体に密着しているのが同定の目印で、水平断では円形〜卵円形の断面になる。
  • 大腰筋+腸骨筋=腸腰筋。小転子に停止し、股関節屈曲の主動作筋。神経支配は腰神経叢(L1〜L4)。
  • 腰方形筋は肋骨突起と第12肋骨・腸骨稜の間。腰椎の側屈と第12肋骨の下制。
  • 脊柱起立筋は内側から棘筋・最長筋・腸肋筋。腸肋筋が最外側で背側にある。
比較表
水平断での位置起始・停止の要点主な作用
大腰筋椎体の前外側に接する(円形〜卵円形の断面)腰椎椎体・肋骨突起 → 大腿骨小転子股関節屈曲
腰方形筋大腰筋の後外側腸骨稜 → 第12肋骨・腰椎肋骨突起腰椎側屈、第12肋骨の下制
腸肋筋最も背側・脊柱起立筋の最外側仙骨・腸骨稜 → 肋骨角脊柱の伸展・側屈
腹直筋最も腹側・白線の両側恥骨 → 第5〜7肋軟骨・剣状突起体幹屈曲、腹圧上昇
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