学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ32A058

理由で解く 柔道整復師

QJ32A058 解剖学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問58
問題
鵞足を構成するのはどれか。
選択肢
1 中間広筋
2 内側広筋
3 半腱様筋
4 大内転筋
解答
正解3(半腱様筋)
解説

鵞足は縫工筋・薄筋・半腱様筋の3腱が脛骨粗面の内側に集まってできる停止部です。半腱様筋が該当します。

頭文字で「ホウ・ハク・ハン(縫工・薄・半腱様)」と唱えると3つが一度に入ります。おもしろいのは、この3つが大腿の前・内・後の3区画から1本ずつ集まってくること。そのため支配神経も縫工筋=大腿神経、薄筋=閉鎖神経、半腱様筋=脛骨神経(坐骨神経)と全部違います。神経がバラバラという特徴自体が、そのまま出題ポイントになります。3腱は膝の内側を後方から前方へ回り込んで浅い層で扇状に広がり、鵞鳥の足のような形になるのが名前の由来です。この走行のおかげで、膝の外反・外旋に対する動的な制動として働き、内側側副靱帯を助けます。ここに炎症が起きるのが鵞足炎で、ランナーや膝の外反位が強い人に多く見られます。

✓ 3. 正しい
半腱様筋
坐骨結節から起こり、腱が長く索状になって膝内側を回り込み、脛骨粗面内側に停止します。ハムストリングスのうち鵞足を作るのはこの筋です。
✗ 1. 誤り
中間広筋
大腿四頭筋の一員で、膝蓋骨と膝蓋腱を介して脛骨粗面の「前面」に停止します。内側に回り込まないので鵞足ではありません。
✗ 2. 誤り
内側広筋
名前に「内側」とありますが大腿四頭筋の一員で、膝蓋腱を介して脛骨粗面に停止します。鵞足の構成筋と紛らわしいので区別しておきます。
✗ 4. 誤り
大内転筋
大腿骨の粗線と内転筋結節に停止し、脛骨には達しません。したがって鵞足には加わりません。
ポイント
  • 鵞足=縫工筋・薄筋・半腱様筋の3腱(ホウ・ハク・ハン)
  • 停止は脛骨粗面の内側
  • 神経は3つとも別(大腿・閉鎖・脛骨神経)
  • 前・内・後の3区画から1本ずつ集まる
  • 膝の外反・外旋を動的に制動し、内側側副靱帯を補助する
比較表
区画神経鵞足
縫工筋大腿神経
薄筋閉鎖神経
半腱様筋脛骨神経
内側広筋・中間広筋大腿神経×(膝蓋腱→脛骨粗面前面)
大内転筋閉鎖+脛骨神経×(大腿骨に停止)
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