学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ32A054

理由で解く 柔道整復師

QJ32A054 解剖学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問54
問題
肩回旋筋腱板に含まれないのはどれか。
選択肢
1 棘上筋
2 棘下筋
3 大円筋
4 肩甲下筋
解答
正解3(大円筋)
解説

回旋筋腱板は棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つ。大円筋は腱板に含まれないので、これが設問の答えになります。

腱板(ローテーターカフ)は頭文字で SITS(Supraspinatus 棘上筋/Infraspinatus 棘下筋/Teres minor 小円筋/Subscapularis 肩甲下筋)と覚えます。共通点は3つ。①肩甲骨から起こって上腕骨近位端に停止する、②腱が扁平に広がって関節包と癒合する、③骨頭を関節窩に引きつけて求心位を保つ。停止部は「棘上筋・棘下筋・小円筋は大結節、肩甲下筋だけが小結節」で、前1つ・後ろ3つの配置になります。大円筋は肩甲骨下角の外側縁から起こり、上腕骨の小結節稜に停止しますが、この腱は関節包とは結合しません。停止が関節から離れた位置にあるため、骨頭を押さえる働きを持てないのです。神経支配も腱板が肩甲上神経・腋窩神経・肩甲下神経なのに対し、大円筋は下肩甲下神経で、広背筋と組んで肩関節の伸展・内転・内旋に働きます。

✓ 3. これが答え(腱板に含まれない)
大円筋
肩甲骨下角付近から起こり、上腕骨の小結節稜に停止します。関節包と癒合しないので骨頭を求心位に保つ働きがなく、腱板の一員には数えません。下肩甲下神経支配で、広背筋とともに肩の伸展・内転・内旋に働きます。
✗ 1. 腱板に含まれる(答えではない)
棘上筋
棘上窩から起こり大結節上部に停止。肩甲上神経支配で外転の始動を担い、腱板断裂で最も傷みやすい部位です。
✗ 2. 腱板に含まれる(答えではない)
棘下筋
棘下窩から大結節中部へ。肩甲上神経支配で、外旋の主力です。
✗ 4. 腱板に含まれる(答えではない)
肩甲下筋
肩甲下窩から小結節へ。腱板で唯一の前方成分で、肩甲下神経支配、内旋に働きます。
ポイント
  • 腱板=SITS:棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋
  • 停止は大結節が3つ(棘上・棘下・小円)、小結節が1つ(肩甲下)
  • 腱が関節包と癒合し、骨頭を関節窩に引きつけるのが腱板の条件
  • 大円筋は小結節稜に停止し関節包と癒合しない=腱板ではない
  • 神経支配:腱板は肩甲上・腋窩・肩甲下神経/大円筋は下肩甲下神経
比較表
停止神経主な作用腱板
棘上筋大結節(上)肩甲上神経外転
棘下筋大結節(中)肩甲上神経外旋
小円筋大結節(下)腋窩神経外旋
肩甲下筋小結節肩甲下神経内旋
大円筋小結節稜下肩甲下神経伸展・内転・内旋×
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