学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §2 総論 運動器損傷の診察 / QJ31P078
理由で解く 柔道整復師
踵から接地する歩き方は正常な歩行パターンそのもので、つまずきを減らす方向に働く。他の3つはいずれも転倒の危険を高める要因であり、「リスクでない」のは2である。
転倒の要因は、本人側の内的要因(下肢筋力・バランス能力・視力・薬剤・認知機能・既往)と、環境側の外的要因(段差、じゅうたんの端、照明、履物、コード類)に分けて整理すると取りこぼしがない。加齢に伴う歩行の変化として、足関節背屈筋の働きが落ちて足底全体で接地する「すり足」となり、歩幅が狭く、足の振り上げ(トゥクリアランス)が低下する。この状態ではわずかな段差でも足先が引っかかる。逆に踵接地から足趾離地へと重心が滑らかに移る歩行が保たれていることは、背屈筋力と歩行リズムが維持されているサインである。評価では、内的・外的要因を一つずつ点検したうえで、下肢筋力とバランスの運動、履物と屋内環境の見直し、服薬内容について主治医・薬剤師へ相談することを具体的に勧める。
| 区分 | 具体例 | 介入の方向 |
|---|---|---|
| 内的要因 | 下肢筋力低下、バランス低下、すり足歩行、視力低下、多剤服用、認知機能低下 | 筋力・バランス運動、視力と服薬の見直しを専門職へ相談 |
| 外的要因 | 敷居や敷物の端、暗い照明、滑る床、脱げやすい履物、電気コード | 段差解消、照明の追加、手すり設置、かかとが固定される履物 |
| リスクとならない所見 | 踵接地からつま先離地への滑らかな歩行、十分な歩幅 | 現在の歩行能力を維持する運動を継続 |
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