学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §6 総論 骨折 / QJ31P068

理由で解く 柔道整復師

QJ31P068 柔道整復理論

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午後 問68
問題
骨折の治癒過程で正しいのはどれか。
選択肢
1 炎症期 → 仮骨形成期 → 仮骨硬化期 → リモデリング期
2 炎症期 → 仮骨硬化期 → 仮骨形成期 → リモデリング期
3 炎症期 → リモデリング期 → 仮骨形成期 → 仮骨硬化期
4 炎症期 → 仮骨形成期 → リモデリング期 → 仮骨硬化期
解答
正解1(炎症期 → 仮骨形成期 → 仮骨硬化期 → リモデリング期)
解説

骨折の治癒は「炎症期 → 仮骨形成期 → 仮骨硬化期 → リモデリング期」の一本道で進む。リモデリング期は最後の仕上げで、途中に割り込むことはない。

折れた直後は骨折部に血腫ができ、細胞と血管が集まって壊れた組織を片づける(炎症期)。次にその血腫を足場に線維性・軟骨性の仮骨がつくられ、骨片の間に柔らかい橋が架かる(仮骨形成期)。ここに石灰が沈着して骨性仮骨に置き換わり、臨床的骨癒合と呼べる状態になる(仮骨硬化期)。最後に余分な仮骨が吸収され、力のかかる方向に骨梁が並び直して髄腔も再開通する(リモデリング期)。工事にたとえれば「片づける → 仮の橋を架ける → 橋を固める → 形を整える」で、順番を入れ替えることはできない。

✓ 1. 正しい
炎症期 → 仮骨形成期 → 仮骨硬化期 → リモデリング期
血腫と炎症で下地をつくり、仮骨で橋を架け、石灰化で固め、最後に形を整えるという実際の流れと一致する。
✗ 2. 誤り
炎症期 → 仮骨硬化期 → 仮骨形成期 → リモデリング期
硬化させるべき仮骨がまだ存在しない段階で仮骨硬化期は来ない。形成と硬化の順が逆。
✗ 3. 誤り
炎症期 → リモデリング期 → 仮骨形成期 → 仮骨硬化期
作り直す元になる仮骨も骨性仮骨も無い段階で形を整えることはできない。リモデリングは必ず最後。
✗ 4. 誤り
炎症期 → 仮骨形成期 → リモデリング期 → 仮骨硬化期
仮骨が硬い骨に置き換わる前に最終形へ整えることはできない。リモデリングを仮骨硬化期より前に置いている点が誤り。
ポイント
  • 順序は 炎症期 → 仮骨形成期 → 仮骨硬化期 → リモデリング期。リモデリングは必ず最後に置く。
  • 炎症期=骨折血腫と炎症細胞浸潤。血腫は治癒の足場なので不用意に散らさない。
  • 仮骨形成期=線維性仮骨から軟骨性仮骨へ。エックス線にはまだ写りにくい。
  • 仮骨硬化期=石灰沈着で骨性仮骨となり、臨床的骨癒合に至る。固定除去の判断はここが目安。
  • リモデリング期=骨梁の再配列と髄腔再開通。小児で旺盛なため自家矯正が期待できる。
比較表
時期起こっていること臨床の目安
炎症期骨折血腫、炎症細胞と血管の侵入疼痛・腫脹が強い時期
仮骨形成期線維性→軟骨性仮骨で骨片を橋渡し安静時痛が軽減、仮骨は写りにくい
仮骨硬化期石灰沈着して骨性仮骨になる臨床的骨癒合、異常可動性消失
リモデリング期余分な仮骨の吸収、骨梁再配列、髄腔再開通数か月〜年単位。小児で旺盛
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