学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §19 主要な疾患 神経系疾患 / QJ31P042
理由で解く 柔道整復師
「心房細動がある」「症状が突然完成した」——この2つがそろえば、心原性の脳塞栓です。
心房細動では心房が細かく震えるだけで有効に収縮せず、とくに左心耳に血液がよどんで大きな血栓ができます。これがはがれて流れ、脳の太い動脈(中大脳動脈など)を一気に閉塞するため、症状は発症の瞬間に最も重く完成します(突発完成型)。優位半球(多くは左)の中大脳動脈領域が詰まれば、皮質症状である失語と右片麻痺が出現します。塞栓による梗塞は範囲が大きくなりやすく、血栓が溶けて再開通したときに出血性梗塞を起こしやすいのも特徴です。施術中にこうした症状が現れたら、施術を中止し、最終健常時刻(症状がなかったことを確認できた最後の時刻)を控えたうえで直ちに救急要請します。血栓溶解療法や血栓回収療法は発症からの時間で適応が決まるため、時間の記録がそのまま予後を左右します。
| 心原性脳塞栓症 | アテローム血栓性脳梗塞 | ラクナ梗塞 | |
|---|---|---|---|
| 閉塞する血管 | 脳の主幹動脈 | 頸動脈・頭蓋内主幹動脈 | 穿通枝(細い枝) |
| 塞栓源・原因 | 心房細動などによる心内血栓 | 粥状硬化 | 高血圧による細動脈硬化 |
| 発症様式 | 突発完成型(日中活動時に多い) | 安静時・睡眠中、階段状に進行 | 比較的緩徐、症状は限局 |
| 症状 | 重篤、失語など皮質症状を伴う | TIAが先行することあり | 片麻痺のみ・感覚障害のみなど |
| 梗塞巣 | 大きい、出血性梗塞を起こしやすい | 中等大 | 15mm未満 |
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