学習トップ理由で解く 柔道整復師リハビリテーション医学 ▸ §4 リハビリテーション医学の評価と診断 / QJ31P015

理由で解く 柔道整復師

QJ31P015 リハビリテーション医学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午後 問15
問題
知能を評価するのはどれか。
選択肢
1 ベントン視覚記銘検査
2 ミネソタ多面人格目録
3 ロールシャッハ・テスト
4 内田クレペリン精神検査
解答
正解1(ベントン視覚記銘検査)
解説

選択肢のうち2〜4はいずれも人格(性格)をみる検査で、知的・認知機能の側を評価するのはベントン視覚記銘検査だけである。

心理検査は大きく「知能・認知機能検査」と「人格検査」に分けて整理し、人格検査はさらに質問紙法・投影法・作業検査法の3つの方法に分かれる、と覚えると混乱しない。ベントン視覚記銘検査は、幾何図形が描かれたカードを短時間提示して記憶させ、描画で再生させる検査で、視覚認知・視覚性記銘力と構成能力をみる。年齢と推定知能水準から期待される得点が定められており、脳の器質的障害による知的機能の低下をスクリーニングする目的で用いられる。これに対し、ミネソタ多面人格目録は質問紙法、ロールシャッハ・テストは投影法、内田クレペリン精神検査は作業検査法で、いずれも人格検査に属し、性格傾向や行動特徴を測るものであって知能は測らない。分類さえ押さえれば消去法で確実に選べる。純粋な知能検査としてはWAIS・WISC(ウェクスラー式)、田中ビネー式、認知症スクリーニングの改訂長谷川式簡易知能評価スケールやMMSEを併せて覚えておきたい。

✓ 1. 正しい
ベントン視覚記銘検査
図形の記銘と再生を通じて視覚認知・視覚性記銘力と構成能力を評価する。年齢と推定知能水準に応じた期待得点と照合するしくみで、脳の器質的障害に伴う知的機能の低下を捉える目的で使われる。選択肢の中で唯一、人格ではなく知的・認知機能の側を扱う検査である。
✗ 2. 誤り
ミネソタ多面人格目録
MMPI。多数の質問項目に「はい/いいえ」で答えさせる人格検査(質問紙法)で、臨床尺度と妥当性尺度から人格傾向や症状の訴え方を評価する。知能は測定しない。
✗ 3. 誤り
ロールシャッハ・テスト
左右対称のインクのしみが何に見えるかを答えさせ、その反応の仕方から人格構造をとらえる人格検査(投影法)。あいまいな刺激への反応を手がかりにする点が特徴で、知能検査ではない。
✗ 4. 誤り
内田クレペリン精神検査
一桁の数字を連続加算させ、作業量の推移(作業曲線)から作業能力・性格傾向・行動特徴を判定する人格検査(作業検査法)。採用試験などでも使われるが、測っているのは知能ではない。
ポイント
  • 心理検査は知能・認知機能検査/人格検査(質問紙法・投影法・作業検査法)に大別する。
  • ベントン視覚記銘検査=視覚性記銘力・構成能力をみる認知機能側の検査。脳器質性障害のスクリーニングに使う。
  • MMPI=質問紙法、ロールシャッハ=投影法、内田クレペリン=作業検査法。3つとも人格検査で、人格・行動をみる。
  • 代表的な知能検査はWAIS・WISC(ウェクスラー式)と田中ビネー式。
  • 認知症のスクリーニングは改訂長谷川式簡易知能評価スケール、MMSE。
比較表
検査分類何をみるか
ベントン視覚記銘検査認知機能検査視覚性記銘力・視覚認知・構成能力
ミネソタ多面人格目録(MMPI)人格検査(質問紙法)人格傾向・症状の訴え方
ロールシャッハ・テスト人格検査(投影法)人格構造・思考の特徴
内田クレペリン精神検査人格検査(作業検査法)作業能力・性格傾向・行動特徴
(参考)WAIS・田中ビネー式知能検査知能指数(IQ)
(参考)改訂長谷川式・MMSE認知症スクリーニング見当識・記銘力など
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