学習トップ理由で解く 柔道整復師衛生学・公衆衛生学 ▸ §1 健康の保持増進と疾病予防 / QJ31P001

理由で解く 柔道整復師

QJ31P001 衛生学・公衆衛生学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午後 問1
問題
一次予防活動はどれか。2つ選べ。
選択肢
1 予防接種
2 がん検診
3 ストレスチェック制度
4 脳卒中リハビリテーション
解答
正解1(予防接種)、3(ストレスチェック制度)
解説

予防医学は「発病そのものを防ぐ」「早く見つける」「悪化と再発を防ぐ」の三段階に分かれます。この問いは一次予防を2つ選ぶもので、予防接種とストレスチェック制度が当てはまります。

一次予防は、まだ病気になっていない人を対象にした段階で、健康増進(生活習慣の改善、健康教育、生活環境の整備)と特異的予防(予防接種、事故防止、有害物質からの防護)の二本立てで構成されます。二次予防は、発症しているが症状が表に出ていない段階で早期に発見して早期に治療するもので、各種検診・健康診断が代表です。三次予防は、すでに発症した人の機能回復・再発防止・社会復帰であり、リハビリテーションが典型例になります。選択肢を仕分けるときは「発病する前の話か、発病した後の話か」をまず判定し、後者なら「見つける段階か、立て直す段階か」で二次と三次を分けると迷いません。

✓ 1. 正しい
予防接種
病原体に対する免疫をあらかじめ与えて、感染・発病そのものを起こさせない取り組みです。特定の疾患を狙い撃ちにするため、一次予防のうち「特異的予防」の代表例として扱われます。
✓ 3. 正しい
ストレスチェック制度
労働安全衛生法に基づき、常時50人以上の労働者を使用する事業場に年1回の実施が義務づけられています。労働者が自分のストレス状態に気づき、その結果を職場環境の改善につなげることで「メンタルヘルス不調を未然に防ぐ」ことが制度の目的とされており、検査の形をとっていても分類は一次予防です。
✗ 2. 誤り
がん検診
症状のない人の中からがんを見つけ出し、早期治療につなげる取り組みです。発生を防ぐのではなく、すでに発生したものを早く捕まえる活動なので二次予防に当たります。
✗ 4. 誤り
脳卒中リハビリテーション
発症後の機能回復、再発や寝たきりの防止、社会復帰を目指すものです。障害が残った状態からの立て直しなので三次予防に分類されます。
ポイント
  • 一次予防=発病前(健康増進+特異的予防)/二次予防=早期発見・早期治療/三次予防=機能回復・再発防止・社会復帰
  • 予防接種は「特異的予防」の代表格。健康教育・栄養指導・上下水道整備などは「健康増進」側に入る
  • ストレスチェックは検査だが、ねらいが不調の未然防止なので一次予防。結果を職場改善に返すところまでが制度の設計
  • 検診・健康診断・人間ドック=二次予防、リハビリテーション・作業療法・再発予防指導=三次予防
  • 迷ったら「この活動をやめたら何が起きるか」を考える。新たに発病する→一次、見逃される→二次、悪化・再発する→三次
比較表
段階対象と目的具体例
一次予防健康な人。発病そのものを起こさせない予防接種、ストレスチェック制度、健康教育、栄養・運動指導、上下水道整備、事故防止
二次予防無症状の発病者。早期発見・早期治療で重症化を防ぐがん検診、特定健康診査、学校・職場の健康診断、新生児マススクリーニング
三次予防発症・治療後の人。機能回復と再発防止、社会復帰脳卒中リハビリテーション、心臓リハビリテーション、職場復帰支援、再発予防の服薬指導
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