学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §3 循環 / QJ31A097

理由で解く 柔道整復師

QJ31A097 生理学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問97
問題
心臓血管中枢がある部位はどれか。
選択肢
1 中脳
2
3 延髄
4 頸髄
解答
正解3(延髄)
解説

心臓血管中枢は延髄にある。血圧の情報が集まり、心臓と血管への自律神経出力がここで調節される。

頸動脈洞と大動脈弓の圧受容器がとらえた血圧の情報は、舌咽神経と迷走神経を通って延髄の孤束核に入る。ここを起点として、血管運動中枢は交感神経の緊張度を変えて末梢血管抵抗を調節し、心抑制中枢は迷走神経を介して心拍数を下げる方向に働く。血圧が上がれば圧受容器の発火が増え、交感神経が抑えられ迷走神経が働いて血圧が下がる、という圧受容器反射(負のフィードバック)が成立している。延髄には呼吸中枢も置かれており、生命維持に直結する中枢が集まる部位としてまとめて記憶するのが効率的である。

✓ 3. 正しい
延髄
心臓血管中枢(血管運動中枢・心抑制中枢)が置かれ、圧受容器からの入力を受けて心拍数・心収縮力・末梢血管抵抗を調節する。呼吸中枢や嚥下・嘔吐・咳の中枢も同居する。
✗ 1. 誤り
中脳
対光反射や姿勢反射に関わり、黒質・赤核・上丘・下丘がある。血圧調節の中枢は置かれていない。
✗ 2. 誤り
呼吸のリズムを整える呼吸調節中枢や排尿中枢がある部位である。呼吸に関わる中枢が延髄と橋に分かれている点を区別して覚える。
✗ 4. 誤り
頸髄
交感神経の節前ニューロンが存在するのは胸髄から上部腰髄(T1〜L2)の側角で、頸髄に自律神経の中枢はない。頸髄が損傷されると延髄からの下行路が断たれて血圧調節が障害されうるが、中枢そのものがそこにあるわけではない。
ポイント
  • 延髄=心臓血管中枢・呼吸中枢・嚥下・嘔吐・咳の中枢。生命維持の中枢が集まる。
  • 圧受容器は頸動脈洞(舌咽神経が伝える)と大動脈弓(迷走神経が伝える)。
  • 圧受容器反射:血圧上昇→交感神経抑制・迷走神経興奮→心拍数低下と血管拡張。
  • 交感神経の出発点は胸髄〜上部腰髄の側角、副交感神経は脳幹と仙髄。
  • 橋=呼吸調節中枢、中脳=対光反射・姿勢反射、視床下部=体温・摂食・自律神経の統合。
比較表
部位置かれている主な中枢
中脳対光反射、姿勢反射(黒質・赤核・上丘・下丘)
呼吸調節中枢、排尿中枢
延髄心臓血管中枢、呼吸中枢、嚥下・嘔吐・咳の中枢
脊髄(胸髄〜上部腰髄)交感神経節前ニューロン(側角)
脊髄(仙髄)副交感神経節前ニューロン、排尿・排便・勃起の反射中枢
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