学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ30P080

理由で解く 柔道整復師

QJ30P080 柔道整復理論

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午後 問80
問題
発生頻度の最も高いのはどれか。
選択肢
1 末節骨骨折
2 中節骨骨折
3 基節骨骨折
4 中手骨骨折
解答
正解1(末節骨骨折)
解説

選択肢がいずれも手部の骨であることから、手部の骨折の発生頻度を問う設問と読めます。最も高頻度なのは末節骨骨折で、1が正しい選択肢です。

手は日常生活でも作業でも常に前方に出るため受傷機会が多く、なかでも指先にある末節骨は、ドアや機械への挟まれ、打撲、突き指といったありふれた機序で骨折します。手の骨折全体でみても末節骨骨折の頻度が最も高く、母指と中指に多いとされます。爪下血腫を伴えばそれ自体が骨折を示唆する所見となるため、腫脹と圧痛の局在に加えて爪の状態も確認します。中手骨では拳で殴打した際に生じる第5中手骨頸部骨折(ボクサー骨折)が代表で、基節骨・中節骨の骨折がこれに続きます。

✓ 1. 最も頻度が高い(=答え)
末節骨骨折
指先は身体の最先端にあって外力を直接受けやすく、挟まれ・打撲・突き指という日常的な機序で骨折します。手部の骨折のなかで最も頻度が高く、爪下血腫や開放創を伴うことも少なくありません。
✗ 2. 最多ではない(=答えではない)
中節骨骨折
実際に起こる骨折ではありますが、末節骨や基節骨に比べて頻度は下がります。屈筋腱の付着との関係で転位方向が変わるため、骨折線の位置の確認が重要になります。
✗ 3. 最多ではない(=答えではない)
基節骨骨折
指骨のなかでは末節骨に次いで多い部類ですが、最多ではありません。骨間筋の牽引で掌側凸の屈曲変形をきたしやすく、変形治癒すると指の把握機能に影響します。
✗ 4. 最多ではない(=答えではない)
中手骨骨折
第5中手骨頸部骨折(ボクサー骨折)が代表的で臨床的にはよく遭遇しますが、末節骨骨折の頻度には及びません。
ポイント
  • 手部の骨折で最も頻度が高いのは末節骨骨折。挟まれ・打撲・突き指が主な機序
  • 末節骨骨折では爪下血腫を伴うことが多く、爪の所見が骨折を示唆する手がかりになる
  • 中手骨では第5中手骨頸部骨折(ボクサー骨折)が代表
  • 基節骨骨折は骨間筋の牽引で掌側凸の屈曲変形をきたしやすい
  • 手指の骨折は変形治癒が把握機能を直接損なうため、整復位の保持と早期の可動域訓練を両立させる
比較表
骨折部位頻度の目安代表的な機序・特徴
末節骨最も高い挟まれ・打撲・突き指、爪下血腫を伴う
基節骨指骨では末節骨に次ぐ骨間筋の牽引で掌側凸に屈曲変形
中節骨基節骨より少ない骨折線の位置で転位方向が変わる
中手骨第5中手骨頸部が代表拳での殴打(ボクサー骨折)
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