学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §1 損傷 / QJ30P046
理由で解く 柔道整復師
広範囲熱傷では、感染予防を目的とした抗菌薬の全身投与をはじめから漫然と行うことはしない。全身投与は感染の徴候が出た時点で、培養結果に基づいて開始するのが原則である。
熱傷創は皮膚のバリアが失われ、細菌にとって格好の培地となる。しかし壊死した焼痂(エスカー)は血流が途絶えているため、点滴や内服で投与した抗菌薬は創面までほとんど届かない。届かないまま投与を続ければ、腸内や皮膚の常在菌叢が乱れて耐性菌や真菌(カンジダ)による感染を招く。そこで局所はスルファジアジン銀などの外用抗菌薬と創被覆で管理し、感染源となる壊死組織は早期に切除(デブリードマン・焼痂切除)して、植皮で創を閉じるという流れが標準となる。発熱・創の悪化・血液培養陽性など感染が疑われたら、その時点で起因菌に合わせた抗菌薬を全身投与する。
| 局所(創)に対して | 全身に対して | |
|---|---|---|
| 感染対策 | 無菌的操作、外用抗菌薬(スルファジアジン銀など)、創被覆 | 感染が疑われた時点で培養に基づく抗菌薬投与 |
| 壊死組織 | 早期の焼痂切除・デブリードマン | 切除で炎症反応の遷延を抑える |
| 創閉鎖 | 分層植皮・メッシュ植皮 | 体液喪失と感染門戸を減らす |
| 循環 | ― | 受傷後の大量輸液(Baxter式など)と尿量モニタ |
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