学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §19 主要な疾患 神経系疾患 / QJ30P042

理由で解く 柔道整復師

QJ30P042 一般臨床医学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午後 問42
問題
病変部位と神経症状の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 後頭葉-ふらつき
2 錐体外路系-感覚低下
3 錐体路系-麻痺
4 小脳系 -失語
解答
正解3(錐体路系-麻痺)
解説

錐体路は随意運動の指令を伝える経路なので、障害されると麻痺が生じます。これが正しい組合せです。

神経症状は「どの系統が壊れたか」で決まります。錐体路は大脳の中心前回(一次運動野)から始まり、内包後脚、大脳脚、橋を通って延髄の錐体で大部分が交叉し、脊髄側索を下って前角細胞に達します。この経路が断たれると、病巣と反対側に中枢性の麻痺が現れ、痙性、腱反射亢進、バビンスキー徴候陽性、表在反射の消失を伴います。これに対し、錐体外路系(大脳基底核)は運動の滑らかさと筋緊張を調節する系で、障害では不随意運動や固縮が出て感覚は保たれます。後頭葉は視覚野なので同名半盲や視覚失認、小脳は協調運動の調節役なので失調・企図振戦・測定障害となり、失語は優位半球のブローカ野やウェルニッケ野の障害です。部位と症状の対応表を頭に置くと、この形式の問題は確実に取れます。

✓ 3. 正しい
錐体路系-麻痺
錐体路は随意運動の指令を伝える下行路で、障害されると対側の中枢性麻痺をきたします。痙性、腱反射亢進、病的反射陽性を伴うのが特徴です。
✗ 1. 誤り
後頭葉-ふらつき
後頭葉は視覚野があり、障害では同名半盲や視覚失認が生じます。ふらつきは小脳や前庭系の障害による症状で、対応が合いません。
✗ 2. 誤り
錐体外路系-感覚低下
錐体外路系は筋緊張と不随意運動の調節に関わり、障害では振戦、固縮、舞踏運動、ジストニアなどが現れます。感覚低下は脊髄視床路や後索、視床、頭頂葉といった感覚路の障害で起こります。
✗ 4. 誤り
小脳系 -失語
小脳の障害では運動失調、企図振戦、測定障害、断綴性言語が生じます。失語は優位半球のブローカ野・ウェルニッケ野の障害によるもので、対応が入れ替わっています。
ポイント
  • 錐体路障害=対側の中枢性(痙性)麻痺+腱反射亢進+病的反射陽性+表在反射消失。
  • 錐体外路(大脳基底核)障害=不随意運動と筋緊張異常。感覚は保たれる。
  • 小脳障害=失調・企図振戦・測定障害・断綴性言語。ふらつきの原因になる。
  • 後頭葉=視覚(同名半盲、視覚失認)、優位半球の前頭葉・側頭葉=言語(失語)。
  • 片側の麻痺や失語が急に現れた場合は脳血管障害を疑い、発症時刻を確認してただちに救急要請する。
比較表
病変部位主な神経症状
錐体路系対側の痙性麻痺、腱反射亢進、病的反射陽性
錐体外路系(大脳基底核)安静時振戦、固縮、舞踏運動、ジストニア
小脳系運動失調、企図振戦、測定障害、断綴性言語
後頭葉同名半盲、視覚失認
優位半球の前頭葉・側頭葉失語(運動性・感覚性)
感覚路(脊髄視床路・後索・視床・頭頂葉)感覚低下、異常感覚
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