学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §19 主要な疾患 神経系疾患 / QJ30P041
理由で解く 柔道整復師
姿勢反射障害は、安静時振戦・筋強剛・無動寡動と並ぶパーキンソン病の四大徴候の一つです。他の3つはそれぞれ別の系統(錐体路・小脳・前庭)の障害を指しています。
パーキンソン病では中脳黒質緻密部のドパミン神経細胞が変性し、線条体へのドパミン供給が減って大脳基底核の回路がうまく働かなくなります。姿勢反射とは、体が傾いたときに反射的に足を出したり体幹を立て直したりして倒れないようにする働きで、これが低下すると、後方に軽く引かれただけで立て直せず何歩も後ずさります(突進現象、retropulsion)。前傾前屈姿勢、小刻み歩行、すくみ足、方向転換時の転倒も同じ土台の症状です。姿勢反射障害は発症初期には目立たず、進行して現れるのが特徴で、ホーエン・ヤール分類ではIII度の指標となり、転倒リスクが一段上がる分かれ目になります。ですから「特徴的にみられるのはどれか」と問われれば、パーキンソン病の中核症状である姿勢反射障害が答えです。
| 徴候 | 主な障害部位 | 見え方 | 確かめ方 |
|---|---|---|---|
| 姿勢反射障害 | 大脳基底核(黒質—線条体) | 立て直せず後ずさる、方向転換で転倒、前傾前屈で小刻み歩行 | 後方に軽く引く(retropulsion test) |
| 痙性対麻痺 | 錐体路(多くは脊髄) | 両下肢が突っ張り、はさみ脚歩行になる | 腱反射亢進、バビンスキー徴候、折りたたみナイフ現象 |
| 体幹失調 | 小脳虫部 | 座位・立位が動揺し、両足を開いて歩く | 継ぎ足歩行、体幹の動揺の観察 |
| 平衡障害 | 前庭系(内耳〜前庭神経・脳幹) | 回転性めまいを伴い一定方向へ倒れる | 眼振の観察、足踏み試験 |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。