学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §17 主要な疾患 膠原病 / QJ30P038

理由で解く 柔道整復師

QJ30P038 一般臨床医学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午後 問38
問題
関節リウマチで正しいのはどれか。
選択肢
1 男性に多い。
2 近位指節間関節に好発する。
3 関節以外には症状はみられない。
4 リウマトイド因子陽性ならば関節リウマチである。
解答
正解2(近位指節間関節に好発する。)
解説

関節リウマチが好発するのは手指の近位指節間(PIP)関節や中手指節(MCP)関節です。遠位指節間(DIP)関節は侵されにくいことが鑑別の鍵になります。

関節リウマチは滑膜の慢性炎症を主体とする全身性の自己免疫疾患で、増殖した滑膜(パンヌス)が軟骨と骨を破壊します。障害されるのは滑膜のある関節なので、手指ではPIP・MCP関節、手関節、足趾のMTP関節に左右対称性に起こり、DIP関節は原則として侵されません。1時間以上続く朝のこわばりが特徴で、進行するとスワンネック変形、ボタン穴変形、尺側偏位といった特有の変形をきたします。30〜50歳代の女性に多く、男女比はおよそ1対3〜4です。滑膜だけでなく全身の病変を伴い、リウマトイド結節、間質性肺炎、貧血、血管炎などがみられます。DIP関節が腫れて硬く膨らむヘバーデン結節は変形性関節症の所見であり、混同しないようにしましょう。

✓ 2. 正しい
近位指節間関節に好発する。
PIP関節はMCP関節、手関節、足趾MTP関節とともに好発部位です。左右対称性に腫脹し、DIP関節は侵されにくいのが特徴です。
✗ 1. 誤り
男性に多い。
女性に多く、男女比はおよそ1対3〜4です。発症年齢は30〜50歳代が中心になります。
✗ 3. 誤り
関節以外には症状はみられない。
全身性の自己免疫疾患であり、リウマトイド結節、間質性肺炎、貧血、血管炎、発熱や全身倦怠感などの関節外症状を伴います。
✗ 4. 誤り
リウマトイド因子陽性ならば関節リウマチである。
リウマトイド因子は他の膠原病や慢性肝疾患、感染症、健常高齢者でも陽性になり、関節リウマチでも陰性の例があります。診断は症状・所見・検査を組み合わせた分類基準で行い、抗CCP抗体は特異度が高い補助検査です。
ポイント
  • 好発関節:PIP・MCP・手関節・足趾MTP。左右対称性。DIP関節は侵されにくい。
  • DIP関節の腫大はヘバーデン結節=変形性関節症。PIP関節のブシャール結節も変形性関節症。
  • 1時間以上続く朝のこわばりが特徴。スワンネック変形、ボタン穴変形、尺側偏位。
  • 女性に多く(男女比約1対3〜4)、30〜50歳代に好発。関節外症状も伴う全身疾患。
  • リウマトイド因子は特異度が低い。陽性でも他疾患があり、陰性でもリウマチは否定できない。疑ったら整形外科・膠原病内科へ紹介する。
比較表
関節リウマチ変形性関節症(手指)
主な部位PIP・MCP・手関節・MTPDIP(ヘバーデン結節)、PIP(ブシャール結節)
こわばり朝1時間以上短時間(動かすと軽快)
炎症所見腫脹・熱感あり、CRP・赤沈上昇乏しい
全身症状あり(発熱、倦怠感、間質性肺炎など)なし
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