学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §13 主要な疾患 呼吸器疾患 / QJ30P034
理由で解く 柔道整復師
この設問は「誤っているのはどれか」を選ぶ形式です。血栓が詰まるのは肺動脈であって肺静脈ではないため、選択肢1が誤りで、これが答えになります。
肺血栓塞栓症は、下肢や骨盤の深部静脈にできた血栓がはがれて血流に乗り、肺動脈をふさぐ病態です。血液の道すじを順に追えば答えは自然に出ます。下肢深部静脈→下大静脈→右心房→右心室→肺動脈。ここで血管が細く分かれるので塞栓子は止まります。肺静脈は肺で酸素化された血液を左心房へ返す血管なので、右心から流れてきた塞栓子はそこまで到達しません。肺動脈がふさがれると肺血管抵抗が上がって右心に負担がかかり、血流のない領域ができて換気血流比が乱れるため低酸素血症になります。危険因子はウィルヒョウの三徴(血流の停滞・血管内皮の障害・血液凝固能の亢進)で整理でき、長期臥床、術後、骨折やギプス固定、長時間の座位、悪性腫瘍、妊娠・産褥、経口避妊薬、脱水などが当てはまります。柔道整復の現場は下肢の固定や安静を扱うため、けっして遠い病気ではありません。
| 血管 | 流れる血液と向き | 肺血栓塞栓症での役割 |
|---|---|---|
| 下肢深部静脈 | 下肢から下大静脈へ戻る静脈血 | 血栓の発生源。はがれた血栓が塞栓子になる |
| 肺動脈 | 右心室から肺へ送られる静脈血 | 塞栓子が詰まる場所。閉塞で右心負荷と低酸素血症が起こる |
| 肺静脈 | 肺から左心房へ戻る動脈血 | 塞栓子は手前の肺動脈で止まるため到達しない |
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