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理由で解く 柔道整復師

QJ30P011 衛生学・公衆衛生学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午後 問11
問題
住居の採光と換気で正しいのはどれか。
選択肢
1 室内の照度分布の目安に均斉度を用いる。
2 昼光率は日中と夜間の照度の比率である。
3 室内空気の汚染の尺度に一酸化炭素の濃度を用いる。
4 室内での燃料使用においてホルムアルデヒドの発生に注意する。
解答
正解1(室内の照度分布の目安に均斉度を用いる。)
解説

均斉度は、室内の照度がどれだけ均一に分布しているかを表す指標である。正答は1。

採光・照明を評価するときは、明るさの水準(照度)だけでなく、その分布の均一さも問題になる。均斉度は室内の最低照度を最高照度(または平均照度)で割った値で、大きいほど明暗のむらが少ないことを意味し、値が小さいと視野内の急な明暗差で眼が疲れやすくなる。もう一つの指標である昼光率は、室内のある点の照度を屋外の全天空照度で割って百分率で表したもので、天候や時刻によって屋外の明るさが変わっても値がほぼ一定になるため、昼光の利用状況を評価するのに適している。換気では、人の呼気によって増える二酸化炭素を室内空気汚染の総合的な指標(指標ガス)とし、建築物衛生法の管理基準は0.1%(1000ppm)以下と定められている。

✓ 1. 正しい
室内の照度分布の目安に均斉度を用いる。
均斉度=最低照度÷最高照度(または平均照度)で、照度のむらの少なさを表す。作業面の一部だけが極端に明るい環境は、視線を移すたびに眼が順応を強いられて疲労につながるため、平均照度が足りていても分布の評価が必要になる。「照度は明るさの量、均斉度は明るさのむら」と対で覚える。
✗ 2. 誤り
昼光率は日中と夜間の照度の比率である。
昼光率は「室内のある点の照度÷屋外の全天空照度×100(%)」であり、日中と夜間の比ではない。屋外照度で割ることで天候や時刻の影響が打ち消され、その部屋固有の採光性能を表す値になる点が要点。居室では窓の大きさや位置の設計評価に使われる。
✗ 3. 誤り
室内空気の汚染の尺度に一酸化炭素の濃度を用いる。
汚染の総合的な尺度(指標ガス)として用いるのは二酸化炭素で、人の呼気とともに増えるため在室人数や換気の不足を反映する。管理基準は0.1%(1000ppm)以下。一酸化炭素は不完全燃焼で生じる有害物質そのものとして別に基準が置かれており(出題当時の建築物衛生法では10ppm以下、令和4年4月から6ppm以下)、指標ガスとは役割が異なる。
✗ 4. 誤り
室内での燃料使用においてホルムアルデヒドの発生に注意する。
燃料の使用(燃焼)で注意すべきは一酸化炭素と二酸化窒素であり、開放型燃焼器具を使う際は換気を確保する。ホルムアルデヒドは合板や接着剤、壁紙、家具などから放散する物質で、シックハウス症候群の主要な原因となる(室内濃度指針値0.08ppm)。対策は低放散建材の選択と機械換気の確保であり、発生源が違う点を押さえる。
ポイント
  • 均斉度=最低照度÷最高照度(または平均照度)。照度分布のむらの少なさを表す
  • 昼光率=室内の照度÷屋外の全天空照度×100(%)。天候・時刻に左右されない採光の指標
  • 室内空気汚染の総合指標(指標ガス)は二酸化炭素。管理基準は0.1%(1000ppm)以下
  • 一酸化炭素は不完全燃焼で発生。出題当時の管理基準は10ppm以下(令和4年4月から6ppm以下)
  • ホルムアルデヒドの発生源は建材・接着剤・家具。燃焼ではなくシックハウス症候群の文脈で問われる
比較表
指標定義・意味基準・目安
照度面の明るさの量(ルクス)作業内容に応じて日本産業規格(JIS)で規定
均斉度最低照度÷最高照度(または平均照度)大きいほど明暗のむらが少ない
昼光率室内照度÷屋外全天空照度×100(%)屋外の明るさに左右されない
二酸化炭素室内空気汚染の総合指標(指標ガス)0.1%(1000ppm)以下
一酸化炭素不完全燃焼で生じる有害物質出題当時10ppm以下(現行6ppm以下)
ホルムアルデヒド建材・接着剤からの放散。シックハウスの原因指針値0.08ppm
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