学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §12 神経 / QJ30A085
理由で解く 柔道整復師
除脳固縮は抗重力筋(伸筋)が持続的に緊張した状態で、その本態は伸張反射の亢進です。したがって正しいのは 2 です。
中脳の上丘と下丘の間で脳幹を横断すると、大脳皮質や大脳基底核からの入力を受けて働く網様体の抑制系が絶たれ、橋網様体脊髄路と前庭脊髄路といった興奮系が優位になります。その結果、筋紡錘の感度を決めるγ運動ニューロンの活動が高まり、Ia 群求心線維の発射が増えてα運動ニューロンが持続的に興奮します。つまり反射弓そのものが過敏になっているため、後根を切って Ia 入力を断つと固縮が消えるのが特徴で、これを「γ固縮」と呼びます。なお、臨床でみられる除脳硬直(四肢が伸展・内旋する姿勢)は中脳〜橋レベルの病変を示唆する所見であり、シェリントンの除脳動物のように上丘と下丘の間で切断する実験的除脳とは別の話として区別しておきましょう。
| 実験的除脳固縮(シェリントンの除脳動物) | 臨床の除脳硬直 | 臨床の除皮質硬直 | |
|---|---|---|---|
| 切断・病変の高さ | 中脳の上丘と下丘の間で横断 | 中脳〜橋レベルの病変 | 中脳より上(大脳半球〜間脳)の病変 |
| 四肢の肢位 | 四肢とも伸展(抗重力筋が優位) | 上肢は伸展・内旋、下肢は伸展・尖足 | 上肢は屈曲・内転、下肢は伸展 |
| 筋緊張 | 伸筋で著明に亢進 | 亢進 | 亢進 |
| 後根切断での消失 | 消失する(γ固縮であることの証拠) | ヒトでは行わない(実験的検証の対象外) | ヒトでは行わない(実験的検証の対象外) |
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