学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ30A074
理由で解く 柔道整復師
右の反回神経(右下喉頭神経)は、右鎖骨下動脈の下をくぐって後方へ回り込み、気管食道溝を上行する。正答は2。
左右で反回する場所が違うのは、胎生期の大動脈弓の運命が左右で異なるためである。迷走神経の反回枝はもともと第6大動脈弓の尾側を通っており、左側では第6弓の背側部が動脈管として残り(生後は動脈管索)、そのため左反回神経は胸腔内まで下りて大動脈弓を回ってから上行する。右側では第5弓と第6弓背側部が退縮するので、神経のフックは1つ頭側の第4弓由来である右鎖骨下動脈まで繰り上がり、頸部で反回する。結果として左反回神経は右より長く縦隔を走り、大動脈瘤・肺癌の縦隔リンパ節転移・左心房拡大などで巻き込まれて嗄声(左声帯麻痺)を来しやすい。甲状腺の手術では左右とも下甲状腺動脈との交差部で走行を確認する必要がある。
| 項目 | 右反回神経 | 左反回神経 |
|---|---|---|
| 反回する血管 | 右鎖骨下動脈(第1部の前面を横切ってから回り込む) | 大動脈弓(動脈管索の外側) |
| 発生上の由来 | 第4大動脈弓 | 第6大動脈弓(動脈管) |
| 反回する高さ | 頸部(鎖骨下) | 胸腔内(上縦隔) |
| 走行の長さ | 短い | 長い |
| 麻痺を来しやすい病態 | 甲状腺手術、頸部腫瘤 | 大動脈瘤、肺癌の縦隔リンパ節転移、左房拡大 |
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