学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ30A073

理由で解く 柔道整復師

QJ30A073 解剖学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問73
問題
副交感性線維を含む脳神経はいくつか。
選択肢
1 3
2 4
3 5
4 6
解答
正解2(4)
解説

副交感性線維(一般内臓運動性線維)を含む脳神経は、動眼神経(III)・顔面神経(VII)・舌咽神経(IX)・迷走神経(X)の4つである。正答は2。

副交感神経の起始は脳幹と仙髄に限られ、頭仙系と呼ばれる。脳幹側の副交感神経核は、動眼神経副核(Edinger-Westphal核)・上唾液核・下唾液核・迷走神経背側核の4つで、それぞれ III・VII・IX・X に乗って脳幹を出る。節前線維は頭部では4つの副交感神経節(毛様体神経節・翼口蓋神経節・顎下神経節・耳神経節)で節後線維に乗り換え、迷走神経の場合は標的臓器の壁内神経節まで届いてから乗り換える。数だけを暗記するより「3・7・9・10」と番号で唱え、核→神経節→効果器まで一続きにしておくと、支配領域や反射経路を問う出題にも同じ知識で対応できる。

✓ 2. 正しい
4
III・VII・IX・X の4つが副交感性線維を含む。III は瞳孔括約筋と毛様体筋、VII は涙腺・鼻腺と顎下腺・舌下腺、IX は耳下腺、X は胸腹部の内臓を担当する。分泌と平滑筋の制御を担う脳神経を並べれば、この4本に収まる。
✗ 1. 誤り
3
頭部の腺と瞳孔だけに注目して III・VII・IX の3つで止めると、迷走神経が抜け落ちる。迷走神経は副交感線維の量が最も多く、頸部から胸腹部の内臓を横行結腸の左1/3手前まで担当する。数えるときは最後に必ず迷走神経を加える手順にしたい。
✗ 3. 誤り
5
三叉神経(V)を加えると5になる。三叉神経は自前の副交感神経核をもたず、他の脳神経に由来する節後線維に枝を貸しているだけである(例:耳神経節で乗り換えた線維が耳介側頭神経に乗って耳下腺へ、翼口蓋神経節からの線維が上顎神経の枝に乗って涙腺へ)。副交感成分が「どの核から出たか」で数えると混乱しない。
✗ 4. 誤り
6
さらに副神経(XI)や舌下神経(XII)まで数え入れると6になる。XI は胸鎖乳突筋と僧帽筋を、XII は舌筋を動かす純粋な運動性の脳神経で、副交感性線維は含まない。運動性・知覚性・副交感性の成分表を一度自分で書き出しておくと、この種の数え違いを防げる。
ポイント
  • 副交感性線維を含む脳神経は III・VII・IX・X の4つ。「3・7・9・10」と番号で唱える。
  • 対応する核は、動眼神経副核/上唾液核/下唾液核/迷走神経背側核。
  • 頭部の副交感神経節は4つ。毛様体神経節(III)、翼口蓋神経節・顎下神経節(VII)、耳神経節(IX)。
  • 迷走神経は壁内神経節で乗り換え、消化管は横行結腸の左1/3手前まで。それ以降は仙髄S2〜S4の骨盤内臓神経が担当する。
  • 副交感の出どころは脳幹と仙髄だけ(頭仙系)。交感は胸髄〜上部腰髄(胸腰系)と対比して覚える。
比較表
脳神経副交感神経核乗り換える神経節主な効果器
動眼神経(III)動眼神経副核毛様体神経節瞳孔括約筋、毛様体筋
顔面神経(VII)上唾液核翼口蓋神経節/顎下神経節涙腺・鼻腺・口蓋腺/顎下腺・舌下腺
舌咽神経(IX)下唾液核耳神経節耳下腺
迷走神経(X)迷走神経背側核臓器の壁内神経節心臓、気管支、消化管(横行結腸左1/3手前まで)ほか
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