学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ30A069

理由で解く 柔道整復師

QJ30A069 解剖学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問69
問題
脳の部位と脳室の組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 視床-第3脳室
2 視床下部第3脳室
3 中脳第4 脳室
4 小脳第4脳室
解答
正解3(中脳第4 脳室)
解説

中脳の中を通る脳室系は中脳水道であって、第4脳室ではありません。第4脳室は橋・延髄と小脳にはさまれた腔です。

脳室系は神経管の内腔の名残で、脳の部位ごとに名前が変わります。大脳半球の中が側脳室、左右の間脳にはさまれた正中の細い腔が第3脳室、中脳を前後に貫く細い管が中脳水道、橋と延髄の背面(菱形窩)と小脳の間に広がるのが第4脳室です。髄液は主に脈絡叢でつくられ、側脳室→室間孔(モンロー孔)→第3脳室→中脳水道→第4脳室と流れ、正中口と外側口からクモ膜下腔へ出て、クモ膜顆粒から静脈洞へ吸収されます。中脳水道は経路の中でもっとも細いため、ここが閉じると上流に髄液がたまり、閉塞性(非交通性)水頭症を起こします。「部位と脳室の対応」を髄液の流れの順に並べて覚えると、組合せ問題で迷わなくなります。

✓ 3. これが答え(誤っている組合せ)
中脳第4 脳室
中脳を通るのは中脳水道です。第4脳室は中脳より下位、橋・延髄の背側と小脳の間にあります。この組合せが誤りであり、設問の求める肢です。
✗ 1. 正しい組合せ(答えではない)
視床-第3脳室
左右の視床の内側面が第3脳室の側壁をつくります。正しい対応なので答えにはなりません。
✗ 2. 正しい組合せ(答えではない)
視床下部第3脳室
視床下部は第3脳室の下部側壁と底をつくります。視床とともに間脳を構成するので、対応する脳室は第3脳室です。
✗ 4. 正しい組合せ(答えではない)
小脳第4脳室
小脳は第4脳室の天井(後壁)をつくり、底は橋と延髄の背面である菱形窩です。正しい対応なので答えにはなりません。
ポイント
  • 対応関係:大脳半球=側脳室、間脳=第3脳室、中脳=中脳水道、橋・延髄と小脳の間=第4脳室。
  • 髄液の流れ:側脳室→室間孔→第3脳室→中脳水道→第4脳室→正中口・外側口→クモ膜下腔→クモ膜顆粒。
  • 髄液は主に脈絡叢が産生する。総量は約150mL、1日に約500mLつくられ入れ替わる。
  • 第4脳室の底である菱形窩は橋と延髄の背面にあたり、脳神経核が並ぶ。
  • 中脳水道は最も細く、閉塞は非交通性(閉塞性)水頭症の代表的な原因になる。
比較表
脳の部位対応する脳室系
大脳半球側脳室
間脳(視床・視床下部)第3脳室
中脳中脳水道
橋・延髄と小脳の間第4脳室
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