学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §26 膝関節側副靱帯損傷の診察 / QJ30A028

理由で解く 柔道整復師

QJ30A028 必修問題

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問28
問題
膝関節側副靱帯損傷でみられるのはどれか。
選択肢
1 側方動揺性
2 嵌頓症状
3 膝崩れ
4 軋轢音
解答
正解1(側方動揺性)
解説

膝関節側副靱帯損傷でみられるのは、外反または内反ストレスをかけたときの側方動揺性(不安定性)です。

内側側副靱帯は外反の力を、外側側副靱帯は内反の力を止めています。損傷すると膝を軽度屈曲(約30度)させてストレスをかけたときに関節裂隙が開き、健側と比べて動揺が大きくなります。完全伸展位でも動揺する場合は十字靱帯や後内側・後外側の支持機構を含む合併損傷が疑われます。急性期は疼痛と筋の防御性収縮で判定しにくいため、靱帯の走行に一致した圧痛部位と受傷機転(膝外側からの外力、外反強制など)を合わせて評価し、動揺が大きい例や合併損傷が疑われる例は画像評価のため医師につなげます。

✓ 1. 正しい
側方動揺性
側副靱帯は膝の内外反を制動する構造なので、破綻すればその方向の動揺性が生じます。外反ストレステスト・内反ストレステストで健側と比較して評価します。
✗ 2. 誤り
嵌頓症状
嵌頓症状(ロッキング)は、断裂した半月板の一部が関節面に挟まり膝が伸びなくなる現象で、半月板損傷を示唆します。
✗ 3. 誤り
膝崩れ
膝崩れ(giving way)は歩行中や方向転換時に急に力が抜ける現象で、前十字靱帯損傷や半月板損傷でみられます。
✗ 4. 誤り
軋轢音
軋轢音は関節軟骨の変性や不整によって生じる音・感触で、変形性膝関節症や膝蓋大腿関節の障害を示唆します。
ポイント
  • 側副靱帯=内外反の制動。損傷すれば「側方動揺性」が主徴。
  • ストレステストは膝軽度屈曲(約30度)で行い、健側と比較する。
  • 完全伸展位でも動揺するときは十字靱帯などの合併損傷を疑う。
  • 症状から病態を逆引きできるようにする(ロッキング=半月板、膝崩れ=ACL、軋轢音=軟骨)。
  • 急性期は防御性収縮で判定困難。圧痛部位と受傷機転を合わせ、必要なら医師につなげる。
比較表
所見示唆される病態確認方法
側方動揺性内側・外側側副靱帯損傷膝軽度屈曲位での外反・内反ストレステスト
嵌頓症状(ロッキング)半月板損傷伸展制限の有無、マックマレーテスト
膝崩れ(giving way)前十字靱帯損傷・半月板損傷ラックマンテスト、ピボットシフトテスト
軋轢音関節軟骨の変性・変形性膝関節症膝蓋骨を押さえての屈伸、圧痛の確認
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