学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ29P084

理由で解く 柔道整復師

QJ29P084 柔道整復理論

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午後 問84
問題
三角骨骨折で正しいのはどれか。
選択肢
1 骨壊死を起こしやすい。
2 手根骨骨折の中ではまれである。
3 背側部骨折は単独骨折が多い。
4 体部骨折は手関節屈曲強制によって発生する。
解答
正解3(背側部骨折は単独骨折が多い。)
解説

三角骨骨折の大部分は背側部の剥離骨折で、他の手根骨を巻き込まない単独骨折として起こる。

三角骨は手根骨近位列の尺側にあり、骨折の頻度は舟状骨に次いで多い。手関節を背屈・尺屈方向に強制されると、尺骨茎状突起や有鉤骨との衝突、背側靱帯の牽引によって背側面が削られる・引き裂かれる形で骨片が生じる。これが背側部(背側剥離)骨折で、圧痛は手関節背側の尺側に限局する。一方、体部の骨折はまれで、直達外力や月状骨周囲脱臼など大きな損傷の一部として生じる。血行は比較的良く、阻血性壊死は問題になりにくい。

✓ 3. 正しい
背側部骨折は単独骨折が多い。
手関節の背屈・尺屈強制で背側面が剥離するもので、三角骨骨折の大半を占める。他の手根骨の損傷を伴わない単独骨折として起こることが多い。
✗ 1. 誤り
骨壊死を起こしやすい。
阻血性壊死が問題になる代表は舟状骨の近位骨片と月状骨(キーンベック病)。三角骨は栄養血管が比較的豊富で壊死は起こりにくい。
✗ 2. 誤り
手根骨骨折の中ではまれである。
三角骨骨折は舟状骨骨折に次いで多く、手根骨骨折のなかでは頻度の高い部類に入る。
✗ 4. 誤り
体部骨折は手関節屈曲強制によって発生する。
体部骨折はまれで、直達外力や月状骨周囲脱臼などに伴って生じる。屈曲の強制を典型的な発生機序とはしない。
ポイント
  • 手根骨骨折の頻度は舟状骨が最多、次いで三角骨
  • 三角骨骨折の大半は背側部(背側剥離)骨折で、背屈・尺屈強制により単独で発生
  • 圧痛は手関節背側の尺側に限局。単純X線側面像で背側の小骨片を確認する
  • 体部骨折はまれで、直達外力や月状骨周囲脱臼に伴う
  • 阻血性壊死が問題になるのは舟状骨(近位骨片)と月状骨(キーンベック病)
比較表
手根骨頻度特徴
舟状骨最多嗅ぎタバコ入れの圧痛。近位骨片の壊死・偽関節
三角骨2番目背側剥離骨折が大半。単独骨折が多く予後良好
月状骨まれ掌側脱臼、阻血性壊死=キーンベック病
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