学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §7 滅菌法と消毒法 / QJ29P050
理由で解く 柔道整復師
高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)は高温・高圧・高湿にさらす方法なので、熱や水分に弱い光学機器には使えません。器材の性質に合わせて滅菌法を選ぶ、というのが本問の主題です。
まず用語の整理から。滅菌はすべての微生物を死滅・除去すること、消毒は病原微生物を害のない程度まで減らすこと、洗浄は汚れと有機物を物理的に取り除くことです。この三つは目的も到達点も違います。滅菌法のうち高圧蒸気滅菌は、およそ 121℃・約 2 気圧で 20 分といった条件で飽和水蒸気にさらす方法で、確実・安価・残留毒性がないため金属器具やリネン、ガラス器具に広く使われます。しかし内視鏡やレンズを含む光学機器、プラスチック製品のように熱や湿度に耐えられない器材には適しません。こうした器材には、酸化エチレンガス(EOG)滅菌や過酸化水素低温プラズマ滅菌といった低温滅菌法、あるいはグルタラールや過酢酸などによる高水準消毒を用います。どの方法でも大前提は「まず洗浄」で、血液や体液などの有機物が残っていると滅菌・消毒の効果は大きく落ちます。
| 方法 | 条件・特徴 | 主な対象 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 高圧蒸気滅菌(オートクレーブ) | 約 121℃・約 2 気圧・20 分 | 金属器具、ガラス、リネン | 熱・湿度に弱い器材には使えない |
| 酸化エチレンガス(EOG)滅菌 | 低温で作用 | 内視鏡、プラスチック製品 | 残留ガスの除去(エアレーション)が必要 |
| 過酸化水素低温プラズマ滅菌 | 低温・短時間、残留毒性が少ない | 熱に弱い精密機器 | 紙・繊維など吸収性素材は不可 |
| 高水準消毒(グルタラール等) | 浸漬による化学的処理 | 内視鏡など | 刺激性が強く、換気と十分なすすぎが必要 |
| 消毒用エタノール | 約 70〜80%、速効性 | 皮膚・手指 | 芽胞に無効、粘膜・創面には不適、引火性 |
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