学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §6 進行性病変 / QJ29A122
理由で解く 柔道整復師
体内に入った異物は「外へ出す・溶かす・置き換える・包み込む」という流れで処理される。壊死は細胞や組織が死ぬ現象そのものであって、異物を処理するための仕組みではない。
異物処理の第一段階は排除で、気道の線毛運動と咳、膿汁とともに体外へ出す、皮膚を破って自然に脱落させるといった経路がある。排除できない小さな異物には、マクロファージや、複数のマクロファージが融合してできた異物巨細胞(多核巨細胞)が対応し、貪食して酵素で融解・吸収する。貪食できない大きさになると、周囲から毛細血管と線維芽細胞に富む肉芽組織が伸びてきて異物を置き換える——これが器質化である。それでも溶かせない金属片や縫合糸などは、周囲に線維性結合組織の膜を作って生体から隔離する(被包)。血栓や壊死物質、血腫が時間とともに器質化・吸収されるのも同じ原理で、「生体は消せないものは隔離する」と理解しておくと、結核結節の線維性被包など他の場面にも応用が利く。
| 処理過程 | 内容 | 主な担い手 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| 排除 | 体外へ運び出す | 線毛上皮、咳、膿汁 | 気道の粉塵、膿とともに出る異物 |
| 融解・吸収 | 貪食して酵素で分解 | マクロファージ、異物巨細胞 | 細菌、小さな粒子、縫合糸の一部 |
| 器質化 | 肉芽組織で置き換える | 線維芽細胞、毛細血管 | 血栓、血腫、壊死物質 |
| 被包 | 線維性の膜で隔離する | 線維芽細胞 | 金属片、寄生虫の死骸、結核結節 |
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