学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §5 姿勢 / QJ29A112

理由で解く 柔道整復師

QJ29A112 運動学

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問112
問題
側方からみた立位姿勢で前後方向のバランスの指標となるのはどれか。
選択肢
1 肩峰
2 恥骨結合
3 腓骨頭
4 内果
解答
正解1(肩峰)
解説

側方から見た立位の重心線は、乳様突起 → 肩峰 → 大転子 → 膝関節のやや前方 → 外果の前方を通る。選択肢の中でこの線上にある指標は肩峰である。

立位姿勢の評価は、前後方向(矢状面)のずれを側方から、左右方向(前頭面)のずれを前方または後方から観察するのが基本である。矢状面の基準線は、乳様突起(または外耳孔)の直下に肩峰があり、そこから大転子、膝蓋骨の後方(膝関節の回転中心よりやや前方)、外果の前方約5〜6cmを結ぶ。肩峰が基準線より前に出ていれば頭部前方位や円背が、後方にあれば体幹の後傾が疑われ、上半身の前後の傾きを一目で判断できる目印になる。一方、前額面の指標は後頭隆起・椎骨棘突起・殿裂・両膝の間・両内果の間で、左右対称性を見るために用いる。どの方向から何を見る指標なのかを分けて覚えることが、この種の設問を落とさないコツである。

✓ 1. 正しい
肩峰
側方から見た重心線が通る指標のひとつで、乳様突起の直下・大転子の直上に位置する。上半身が前後どちらに傾いているかを判断する目印になる。
✗ 2. 誤り
恥骨結合
骨盤前面の正中にある骨指標で、前方から骨盤の位置や左右対称性を確認する際に用いる。側方から見た重心線の通過点ではない。
✗ 3. 誤り
腓骨頭
下腿の測定や膝関節可動域測定の基準として使う骨指標。重心線は膝関節のやや前方を通るのに対し、腓骨頭は関節裂隙より後外側下方にあり基準にならない。
✗ 4. 誤り
内果
前額面(前後方向から観察)で両内果の間を基準線が通る、という左右バランスの指標。側方から見る場合の足部の指標は外果の前方である。
ポイント
  • 矢状面(側方から・前後のバランス)=乳様突起 → 肩峰 → 大転子 → 膝蓋骨後方 → 外果の前方約5〜6cm。
  • 前額面(前後方向から・左右のバランス)=後頭隆起 → 椎骨棘突起 → 殿裂 → 両膝の間 → 両内果の間。
  • 重心線が膝関節のやや前方・足関節のやや前方を通ることで、膝は伸展位に、足関節は下腿三頭筋の張力で安定する。
  • 肩峰が基準線より前方にあれば頭部前方位・円背、後方にあれば体幹後傾を疑い、姿勢の評価と運動指導につなげる。
  • 「外果は側方の指標、内果は前額面の指標」と対で覚えると取り違えにくい。
比較表
観察方向評価するバランス基準線が通る指標
側方から(矢状面)前後方向乳様突起 → 肩峰 → 大転子 → 膝蓋骨後方 → 外果の前方
前方・後方から(前額面)左右方向後頭隆起 → 椎骨棘突起 → 殿裂 → 両膝の間 → 両内果の間
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