学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 運動学 ▸ §4 頭・頸部、四肢と体幹の運動(筋の作用および神経支配を含む) / QJ29A109
理由で解く 柔道整復師
脊柱で回旋可動域が最も大きいのは頸椎。椎間関節面が水平に近く回旋を許すうえ、環軸関節が単独で大きな回旋を担うためである。
脊柱の分節ごとの可動域は、椎間関節面がどちらを向いているかでほぼ決まる。頸椎(C3〜C7)の関節面は水平面に近い傾きをもち、回旋も側屈も許す。さらに上位頸椎では、歯突起を軸として環椎が回る正中環軸関節が片側約40〜45度の回旋を生み、頸椎全体の回旋(片側約60度)の大部分をこの1関節が担う。つまり残るC2〜C7の各分節が生む回旋は1分節あたりごくわずかで、頸部を回す動きは環軸関節が主役ということになる。胸椎の関節面は前頭面に近く回旋自体は可能だが、肋骨と胸骨で囲まれた胸郭が動きを制限する。腰椎の関節面は矢状面に近い向きで互いにかみ合うため回旋はほとんど起こらず、屈曲・伸展が主体となる。仙椎は5個が癒合して1個の仙骨となっており、分節間の運動は生じない。片側回旋の目安は頸椎 約60度、胸椎 約30〜35度、腰椎 約5度で、いずれも出典により幅のある概数である。
| 部位 | 椎間関節面の向き | 片側回旋の目安 | 主な可動方向 |
|---|---|---|---|
| 頸椎 | 水平面に近い | 約60度(うち環軸関節が約40〜45度) | 回旋・屈伸・側屈すべて大きい |
| 胸椎 | 前頭面に近い | 約30〜35度 | 回旋(胸郭で制限) |
| 腰椎 | 矢状面に近い | 約5度 | 屈曲・伸展 |
| 仙椎 | 癒合して仙骨 | ほぼ0度 | 分節間の運動なし |
※数値はいずれも目安で、出典により幅がある。頸椎の約60度は日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会の関節可動域表示による参考可動域、胸椎・腰椎の値は分節可動域の実測に基づく代表値であり、由来する系列が異なる点に注意する。試験対策としては部位間の大小関係を押さえておけばよい。
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