学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §8 内分泌器系 / QJ29A070

理由で解く 柔道整復師

QJ29A070 解剖学

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問70
問題
副腎から分泌されるホルモンとその産生部位の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 アルドステロン-球状帯
2 アンドロゲン-束状帯
3 コルチコステロン-網状帯
4 コルチゾール-髄質
解答
正解1(アルドステロン-球状帯)
解説

副腎皮質は外側から球状帯・束状帯・網状帯の3層に分かれ、それぞれ違うホルモンを作り分けます。アルドステロンは最外層の球状帯でつくられるので、正しい組合せは1です。

3層の並びと産生ホルモンは「外から順に、球・束・網=塩・糖・性」と対応させると崩れません。球状帯の鉱質コルチコイド(アルドステロン)は腎の遠位尿細管・集合管でナトリウム再吸収とカリウム排泄を促し、体液量と血圧を保ちます。束状帯の糖質コルチコイド(コルチゾール、コルチコステロン)は糖新生を進め、抗炎症・抗ストレスに働きます。網状帯は副腎アンドロゲン(DHEAなど)を出します。また調節系も層で異なり、束状帯と網状帯は下垂体前葉のACTHに支配されるのに対し、球状帯は主にレニン・アンジオテンシン系と血中カリウムで調節されます。副腎髄質は皮質とは発生起源が異なり(交感神経節と同じ神経堤由来)、アドレナリン・ノルアドレナリンを分泌します。

✓ 1. 正しい
アルドステロン-球状帯
アルドステロンは鉱質コルチコイドで、副腎皮質の最外層である球状帯から分泌されます。層とホルモンの対応が合っており、これが正解です。
✗ 2. 誤り
アンドロゲン-束状帯
副腎アンドロゲン(DHEAなど)は最内層の網状帯でつくられます。束状帯が出すのは糖質コルチコイドで、層が1つ内側にずれています。
✗ 3. 誤り
コルチコステロン-網状帯
コルチコステロンは名前のとおり糖質コルチコイドの一種で、コルチゾールと同じ束状帯の産物です。網状帯ではありません。
✗ 4. 誤り
コルチゾール-髄質
コルチゾールは束状帯です。髄質から出るのはアドレナリン・ノルアドレナリンで、皮質とは発生の由来から別物と押さえてください。
ポイント
  • 副腎皮質は外から球状帯・束状帯・網状帯の3層。産生ホルモンは塩(アルドステロン)・糖(コルチゾール)・性(アンドロゲン)の順に対応する。
  • アルドステロン=Na再吸収とK排泄を促し、体液量・血圧を保つ。調節は主にレニン・アンジオテンシン系と血中K。
  • コルチゾール・コルチコステロンはどちらも糖質コルチコイドで束状帯。名前に惑わされない。
  • 束状帯・網状帯はACTH支配。ACTH過剰ではこの2層が肥大する。
  • 髄質は神経堤由来の別系統で、カテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)を分泌する。
比較表
部位主なホルモンおもな作用調節
皮質・球状帯(最外層)アルドステロン(鉱質コルチコイド)Na再吸収・K排泄、体液量と血圧の維持レニン・アンジオテンシン系、血中K
皮質・束状帯(中層)コルチゾール、コルチコステロン(糖質コルチコイド)糖新生、抗炎症、抗ストレスACTH
皮質・網状帯(最内層)副腎アンドロゲン(DHEAなど)男性化作用、思春期の体毛発育ACTH
髄質アドレナリン、ノルアドレナリン心拍数・血圧上昇、血糖上昇交感神経(節前線維)
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