学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §8 内分泌器系 / QJ29A069

理由で解く 柔道整復師

QJ29A069 解剖学

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問69
問題
濾胞で構成されるのはどれか。
選択肢
1 下垂体
2 甲状腺
3 膵島
4 副腎
解答
正解2(甲状腺)
解説

濾胞を構造の単位とする内分泌腺は甲状腺。正答は2。

甲状腺は、大小さまざまな球形の濾胞がぎっしり集まってできている点で、ほかの内分泌腺と姿がはっきり違う。1個の濾胞は単層立方の濾胞上皮に囲まれ、その内腔にサイログロブリンを主成分とするコロイドをためている。ホルモンをいったん細胞の外(濾胞腔)に貯蔵しておき、必要になったぶんだけ上皮細胞が再び取り込んで甲状腺ホルモン(T3・T4)として血中へ出す、という二段構えが甲状腺最大の特徴で、長期間ぶんを蓄えられるのはこの仕組みによる。濾胞と濾胞のあいだに散在する傍濾胞細胞(C細胞)はカルシトニンを分泌し、血中カルシウム濃度を下げる。ほかの内分泌腺は貯蔵用の腔をもたず、腺細胞が索状・胞巣状・島状に並んで毛細血管へ直接分泌する。「外に貯めてから出すのが甲状腺、作ってすぐ出すのがそれ以外」と機能から形を思い出せる。

✓ 2. 正しい
甲状腺
濾胞上皮とコロイドからなる濾胞が構造の単位。ホルモンを濾胞腔に貯蔵してから放出するため長期の備蓄ができる。濾胞のすきまにある傍濾胞細胞(C細胞)はカルシトニンを分泌する。
✗ 1. 誤り
下垂体
前葉(腺性下垂体)は腺細胞が索状・胞巣状に並び、毛細血管の網に接して分泌する。後葉(神経性下垂体)は視床下部から伸びる神経線維の終末と下垂体細胞からなり、そもそも腺組織の形をとらない。いずれも濾胞を単位とはしない。
✗ 3. 誤り
膵島
膵臓の外分泌部(腺房)のあいだに島のように散在する細胞集団で、ランゲルハンス島ともよばれる。A細胞(グルカゴン)・B細胞(インスリン)・D細胞(ソマトスタチン)などが集まった構造で、貯蔵用の腔はもたない。
✗ 4. 誤り
副腎
皮質は外側から球状帯・束状帯・網状帯の3層に分かれ、細胞が球状・索状・網状に配列する。髄質は交感神経節細胞と同じ由来をもつクロム親和性細胞の集まりである。いずれも濾胞構造ではない。
ポイント
  • 甲状腺だけが濾胞(濾胞上皮+コロイド)を構造単位とする
  • コロイドの主成分はサイログロブリン。ホルモンを外に貯めてから出す
  • 傍濾胞細胞(C細胞)はカルシトニンを分泌し、血中カルシウムを下げる
  • 下垂体前葉は索状・胞巣状、膵島は島状、副腎皮質は3層構造
  • 副腎髄質は交感神経節細胞と同じ神経堤に由来するクロム親和性細胞
比較表
内分泌腺組織の配列主なホルモン
甲状腺濾胞(濾胞上皮+コロイド)T3・T4、カルシトニン(C細胞)
下垂体前葉索状・胞巣状成長ホルモン、TSH、ACTH ほか
膵島島状(外分泌部の中に散在)インスリン、グルカゴン
副腎皮質球状帯・束状帯・網状帯の3層アルドステロン、コルチゾール、副腎アンドロゲン
副腎髄質クロム親和性細胞の集まりアドレナリン、ノルアドレナリン
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