学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §3 柔道整復師と柔道 / QJ29A001

理由で解く 柔道整復師

QJ29A001 必修問題

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問1
問題
柔道の創始者はだれか。
選択肢
1 磯正智
2 福田八之助
3 嘉納治五郎
4 飯久保恒年
解答
正解3(嘉納治五郎)
解説

柔道を創始したのは嘉納治五郎で、正解は3。残る3人はいずれも嘉納が柔術を学んだ「師」にあたり、創始者ではない。

嘉納治五郎(1860〜1938)は天神真楊流と起倒流という2つの柔術を修めたうえで、危険な当身技や関節技を整理し、崩し・体さばきの原理を体系化して「柔道」をつくり上げた。1882年(明治15年)、東京・下谷北稲荷町の永昌寺に講道館を開いたのが柔道の出発点である。単なる戦闘術ではなく「精力善用」「自他共栄」を掲げた人間教育の体系として構想した点が、柔術と柔道を分ける最大の違いになる。柔道整復術は柔術の活法・整復の技術を源流にもつため、この創始の経緯は職業のルーツとして押さえておきたい。

✗ 1. 誤り
磯正智
天神真楊流の師範で、福田八之助の没後に嘉納が師事した人物。嘉納に形や技法を伝えた側であり、柔道の創始者ではない。
✗ 2. 誤り
福田八之助
嘉納が最初に入門した天神真楊流柔術の師。嘉納はここで柔術の基礎と乱取りを学んだ。
✓ 3. 正しい
嘉納治五郎
複数の柔術流派を修めたうえで技を原理から整理し直し、1882年に講道館を創設して柔道を体系化した創始者。教育者としても知られる。
✗ 4. 誤り
飯久保恒年
起倒流柔術の師範。嘉納は投技の理合い(相手の力を利用して崩す考え方)をこの流派から学んだとされる。
ポイント
  • 柔道の創始者は嘉納治五郎。1882年(明治15年)に東京・永昌寺で講道館を開いた。
  • 母体となった流派は天神真楊流と起倒流の2つ。
  • 選択肢の福田八之助・磯正智は天神真楊流、飯久保恒年は起倒流の師で、いずれも嘉納の師。
  • 理念は「精力善用」「自他共栄」。武術ではなく教育体系として構想された点が柔術との違い。
  • 人名は「創始者1人+師3人」という枠組みで覚えると取り違えない。
比較表
人物流派嘉納との関係
嘉納治五郎柔道(講道館)創始者
福田八之助天神真楊流最初の師
磯正智天神真楊流福田の没後に師事
飯久保恒年起倒流投技・理合いの師
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