学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §7 運動発達 / QJ28A115

理由で解く 柔道整復師

QJ28A115 運動学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問115
問題
生後10か月の正常児で認められるのはどれか。
選択肢
1 手掌把握
2 モロー反射
3 非対称性緊張性頸反射
4 パラシュート反応
解答
正解4(パラシュート反応)
解説

生後10か月では原始反射はすでに消失しており、代わりに姿勢反応であるパラシュート反応が出そろっています。正解は4。

乳児の神経発達は、脳の成熟に伴って原始反射が消えていき、入れ替わるように姿勢反応(立ち直り反応・平衡反応・保護伸展反応)が現れる、という順序で進みます。手掌把握反射・モロー反射・非対称性緊張性頸反射はいずれも出生時前後からみられる原始反射で、おおむね生後4〜6か月ごろまでに消失し、随意運動へと置き換わっていきます。たとえば手掌把握反射が消えることで、意図的に物をつかむ随意的把握が可能になります。一方パラシュート反応は保護伸展反応の一つで、体を前方へ倒すと転倒に備えて上肢を伸ばし手を突く反応です。生後6〜9か月ごろに出現し、その後は生涯にわたって残ります。したがって生後10か月の正常児では、原始反射は認められず、パラシュート反応は認められるのが正常な姿です。逆に、この時期に原始反射が残存していたり、姿勢反応が出現しない場合は中枢神経系の異常を疑う所見となるため、経過を追い、必要に応じて医師の診察につなげます。

✓ 4. 正しい
パラシュート反応
保護伸展反応の一つで、生後6〜9か月ごろに出現し以後は生涯持続します。生後10か月ではすでに認められているのが正常です。
✗ 1. 誤り
手掌把握
手掌に触れたものを握り込む原始反射(手掌把握反射)です。生後4〜6か月ごろまでに消失し、意図的に物をつかむ随意的把握へ移行します。10か月では認められません。
✗ 2. 誤り
モロー反射
頭部が急に落ちるような刺激で、上肢を伸展・外転させたのち抱きつくように屈曲・内転する原始反射です。生後4〜6か月ごろに消失します。
✗ 3. 誤り
非対称性緊張性頸反射
頭部を一方に向けると顔面側の上下肢が伸展し、後頭側の上下肢が屈曲する原始反射です。生後4〜6か月ごろに消失します。
ポイント
  • 発達の流れは「原始反射が消える → 姿勢反応が現れる」。この順序で覚えると個々の時期も整理しやすい。
  • 手掌把握反射・モロー反射・非対称性緊張性頸反射は、おおむね生後4〜6か月ごろまでに消失する原始反射。
  • パラシュート反応は生後6〜9か月ごろに出現し、以後は生涯持続する保護伸展反応。
  • したがって生後10か月では、原始反射は認められず、パラシュート反応は認められるのが正常。
  • 原始反射の残存や姿勢反応の出現遅延は中枢神経系の異常を疑う所見。経過を追い、必要に応じて医師の診察につなげる。
比較表
反射・反応種別出現消失生後10か月では
手掌把握反射原始反射出生時生後4〜6か月ごろ認められない
モロー反射原始反射出生時生後4〜6か月ごろ認められない
非対称性緊張性頸反射原始反射出生時〜生後1か月ごろ生後4〜6か月ごろ認められない
パラシュート反応姿勢反応(保護伸展反応)生後6〜9か月ごろ消失せず生涯持続認められる
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