学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §9 内分泌 / QJ28A094
理由で解く 柔道整復師
バゾプレッシン(抗利尿ホルモン、ADH)は体液が濃くなったとき、あるいは循環血液量・血圧が下がったときに分泌される。したがって体液浸透圧の低下は分泌を抑制する。
バゾプレッシンは視床下部の視索上核・室傍核で合成され、軸索を通って下垂体後葉から血中へ放出される。最も鋭敏な刺激は血漿浸透圧の上昇で、視床下部の浸透圧受容器がわずかな変化を感知する。もう一つの経路が容量・圧の低下で、心房や大静脈の低圧受容器、頸動脈洞・大動脈弓の圧受容器からの入力が減ると分泌が増える。標的は腎臓の集合管で、V₂受容体を介してアクアポリン2を管腔膜へ挿入させ、水の再吸収を高めて尿を濃縮する(同時に血管平滑筋のV₁受容体を介した血管収縮作用ももつ)。逆に大量に水を飲んで体液が薄まると、浸透圧受容器が刺激されなくなって分泌が止まり、希釈された尿が多量に排泄されて余分な水が捨てられる。分泌が不足すると尿崩症で多尿・多飲となり、逆に不適切に分泌が続くとSIADHとなって低ナトリウム血症を起こす。「濃くなったら水を守る、薄まったら水を捨てる」という向きで理解しておくと、選択肢の判断が速くなる。
| 状況 | ADH分泌 | 体の反応 |
|---|---|---|
| 脱水・発汗(浸透圧上昇) | 促進 | 水の再吸収が増え、濃い尿が少量出る |
| 出血・循環血液量減少 | 促進 | 水を保持し、血管収縮で血圧を支える |
| 大量の飲水(浸透圧低下) | 抑制 | 薄い尿が多量に出て余分な水を排泄 |
| 循環血液量の増加 | 抑制 | 水の再吸収が減る |
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