学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §1 患者の権利 / QJ28A038

理由で解く 柔道整復師

QJ28A038 必修問題

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問38
問題
インフォームド・コンセントはどれか。
選択肢
1 患者を差別しないこと。
2 患者の優先順位を決定すること。
3 患者の治療歴を聴取すること。
4 患者に説明して同意を得ること。
解答
正解4(患者に説明して同意を得ること。)
解説

インフォームド・コンセントとは、患者に十分な説明を行ったうえで、患者の理解と同意を得ることをいう。

医療者は、診断の内容、施術の目的と方法、見込まれる効果、起こりうる危険や副作用、ほかに選べる方法、何もしなかった場合に予想される経過を、患者が理解できる言葉で説明する。そのうえで患者が自らの意思で選択・同意することが要件であり、患者の自己決定権を尊重する考え方に基づく。日本では医療法第1条の4第2項に、医療の担い手は適切な説明を行い理解を得るよう努める旨が定められている。柔道整復の現場でも、施術の内容と料金、経過の見通し、医師の診察を受けるべき場合(骨折・脱臼は応急手当を除き医師の同意が必要)を説明し、同意を得てから施術に入る。説明は一度で終わりではなく、施術内容や方針が変わるときには改めて説明し、同意を確認する。

✓ 4. 正しい
患者に説明して同意を得ること。
説明と同意という2つの要素がそろっているものがインフォームド・コンセントであり、定義そのものを述べている。
✗ 1. 誤り
患者を差別しないこと。
人種・性別・信条などによらず公平に医療を提供するという、正義・公平に関する医療倫理の原則であり、インフォームド・コンセントとは別の概念である。
✗ 2. 誤り
患者の優先順位を決定すること。
緊急度・重症度に応じて治療の優先順位を決めるのはトリアージであり、災害医療や救急の場面で用いられる概念である。
✗ 3. 誤り
患者の治療歴を聴取すること。
医療面接における既往歴・治療歴の聴取であり、説明のための情報収集にはあたるが、それ自体が説明と同意の手続きではない。
ポイント
  • インフォームド・コンセント=十分な説明+患者の理解に基づく同意。
  • 説明すべき内容は、診断、目的・方法、効果、危険性、代替手段、何もしない場合の経過。
  • 根拠は患者の自己決定権。医療法第1条の4第2項に説明と理解の努力義務がある。
  • 柔道整復では、施術内容・料金の説明に加え、骨折・脱臼は応急手当を除き医師の同意が必要な点も伝える。
  • 方針が変われば改めて説明し、同意を確認し直す。
比較表
用語意味
インフォームド・コンセント十分な説明を受けたうえで患者が理解し同意すること
トリアージ緊急度・重症度に応じて治療の優先順位を決めること
セカンドオピニオン診断や治療方針について他の医療者の意見を求めること
パターナリズム医療者が患者に代わって決定する、従来型の関係
アドヒアランス患者が納得して治療方針の実行に主体的に関わること
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