学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ27P080
理由で解く 柔道整復師
この設問は「誤っているもの」を選ぶ問題である。手舟状骨は表面の大部分が関節軟骨に覆われており、その骨折の多くは関節内骨折になる。したがって「関節内骨折はまれである」という記述が誤りで、これが答えとなる。
舟状骨は近位手根列と遠位手根列にまたがって斜めに位置し、周囲は橈骨・月状骨・有頭骨・大小菱形骨と関節面を形成するため、表面の約8割が関節軟骨で占められる。栄養血管は遠位背側の稜から入って近位へ向かう逆行性の血行であり、骨折線が近位になるほど近位骨片が阻血に陥りやすく、偽関節や無腐性壊死を起こす。さらに関節内骨折であるため骨膜性仮骨がほとんど期待できず、癒合には長い固定期間を要する。手関節背屈を強制する転倒で受傷し、初期にはエックス線で骨折線が写らないことも多いので、スナッフボックスの圧痛と背屈・橈屈時痛があれば骨折に準じて固定し、医師の画像評価(後日の再撮影やMRI・CT)につなぐという判断が重要である。
| 骨折部位 | 血行 | 癒合の見通し |
|---|---|---|
| 近位1/3 | 近位骨片が阻血に陥りやすい | 偽関節・無腐性壊死の頻度が高い |
| 中央(腰部) | 比較的保たれるが不安定 | 最も頻度が高い。長期固定を要する |
| 遠位1/3(結節部) | 栄養血管の進入側で良好 | 癒合しやすい |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。