学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §13 主要な疾患 呼吸器疾患 / QJ27P036

理由で解く 柔道整復師

QJ27P036 一般臨床医学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問36
問題
気管支喘息の治療薬で誤っているのはどれか。
選択肢
1 アドレナリン
2 β2 遮断薬
3 抗アレルギー薬
4 吸入ステロイド薬
解答
正解2(β2 遮断薬)
解説

気管支喘息に使うのはβ2刺激薬です。β2遮断薬は気管支を収縮させて発作を悪化させるため、これが答え(正答は2)。

気管支平滑筋のβ2受容体は、刺激されると平滑筋が弛緩して気道が広がります。そこで発作時には短時間作用性β2刺激薬(SABA)の吸入を使い、長期管理には吸入ステロイド薬を中心に、必要に応じて長時間作用性β2刺激薬(LABA)やロイコトリエン受容体拮抗薬を併用します。逆にβ遮断薬は気管支を収縮させるため喘息では原則禁忌で、全身作用が少ないとされる緑内障の点眼薬でも発作を誘発した報告があります。喘息の本態は気道の慢性炎症なので、発作を止める薬(リリーバー)炎症を抑えて発作を起こさせない薬(コントローラー)を分けて理解すると整理できます。

✓ 2. これが答え(誤り)
β2 遮断薬
β2受容体を遮断すると気管支平滑筋が収縮し、気道が狭くなって発作を誘発・増悪させる。喘息では原則禁忌であり、治療薬ではない。治療に用いるのはβ2刺激薬。
✗ 1. 正しい(答えではない)
アドレナリン
α作用で気道粘膜の浮腫を軽減し、β2作用で気管支を拡張する。重症発作やアナフィラキシーで用いられる薬であり、治療薬として成立する。
✗ 3. 正しい(答えではない)
抗アレルギー薬
ロイコトリエン受容体拮抗薬、メディエーター遊離抑制薬、抗ヒスタミン薬などが含まれ、気道の炎症やアレルギー反応を抑える長期管理薬として使われる。
✗ 4. 正しい(答えではない)
吸入ステロイド薬
気道の慢性炎症を抑える、長期管理の中心となる薬。局所に効くため全身性副作用が少ない。使用後にうがいをして口腔カンジダ症や嗄声を防ぐ。
ポイント
  • 気管支平滑筋のβ2受容体は「刺激で拡張、遮断で収縮」
  • β遮断薬は喘息では原則禁忌。点眼薬でも発作誘発の報告がある
  • 喘息の本態は気道の慢性炎症。中心となる長期管理薬は吸入ステロイド薬
  • リリーバー(SABA、重症時のアドレナリン)とコントローラー(吸入ステロイド、LABA、抗ロイコトリエン薬)を分けて覚える
  • 吸入ステロイド使用後はうがいで口腔カンジダ・嗄声を予防する
比較表
薬剤位置づけ気管支への作用
短時間作用性β2刺激薬(SABA)発作治療(リリーバー)拡張
アドレナリン重症発作・アナフィラキシー拡張+粘膜浮腫軽減
吸入ステロイド薬長期管理(コントローラー)炎症を抑え過敏性を下げる
抗アレルギー薬(抗ロイコトリエン薬など)長期管理(コントローラー)炎症・気道収縮物質を抑制
β遮断薬原則禁忌収縮(発作誘発)
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