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理由で解く 柔道整復師

QJ27P010 関係法規

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問10
問題
医師の守秘義務違反を規定する法律はどれか。
選択肢
1 医療法
2 刑法
3 医師法
4 健康保険法
解答
正解2(刑法)
解説

医師の守秘義務違反は刑法第134条第1項の秘密漏示罪で処罰される。医師法には守秘義務の規定が置かれていないという点が、この問題の核心。

刑法第134条第1項は、医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人またはこれらの職にあった者が、正当な理由なく業務上知り得た人の秘密を漏らしたときに処罰すると定める(出題当時の法定刑は6月以下の懲役または10万円以下の罰金)。第135条により親告罪とされ、被害者の告訴がなければ起訴されない。これらの職種は刑法が作られた当時からある古い職業で、身分法より先に刑法で手当てされた経緯がある。これに対し、後にできた資格はそれぞれの身分法に守秘義務を置く形になっており、柔道整復師は柔道整復師法第17条の2で「正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。柔道整復師でなくなつた後においても、同様とする」と定められ、違反には罰則がある(親告罪)。実務では、家族から病状を尋ねられたときや保険者から照会を受けたときこそ判断が必要で、本人の同意を得る、法令に基づく請求かを確認する、といった手順を踏んで対応する。

✓ 2. 正しい
刑法
刑法第134条第1項(秘密漏示罪)が医師を名指しで列挙している。薬剤師、助産師、弁護士、公証人なども同じ条文の対象で、その職を退いた後も義務は続く。親告罪である点もあわせて押さえたい。
✗ 1. 誤り
医療法
医療法は病院・診療所などの開設や管理、医療提供体制、医療機関の広告などを定める法律で、医師個人の守秘義務は規定していない。
✗ 3. 誤り
医師法
医師法が定めるのは免許、業務独占・名称独占、応召義務、診療録の記載と5年間の保存などで、守秘義務の条文は置かれていない。柔道整復師法に第17条の2があるのと対照的で、ここが試験で最も狙われる差である。
✗ 4. 誤り
健康保険法
健康保険法は保険給付や療養費、保険医療機関の指定などを定める社会保険の法律で、医師の守秘義務違反を処罰する規定ではない。
ポイント
  • 医師・薬剤師・助産師・弁護士などの守秘義務違反=刑法第134条第1項(秘密漏示罪)。親告罪。
  • 医師法に守秘義務の規定はない。ここが引っかけどころ。
  • 柔道整復師の守秘義務は柔道整復師法第17条の2。柔道整復師でなくなった後も続き、違反には罰則がある(親告罪)。
  • 保健師・看護師・准看護師は保健師助産師看護師法第42条の2。助産師だけは刑法第134条の側にいる。
  • 実務では、本人の同意を得る/法令に基づく照会かを確認する、という手順で判断する。
比較表
職種守秘義務の根拠
医師、薬剤師、助産師、弁護士、公証人など刑法第134条第1項(秘密漏示罪)
保健師、看護師、准看護師保健師助産師看護師法第42条の2
柔道整復師柔道整復師法第17条の2
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第7条の2
救急救命士救急救命士法第47条
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