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理由で解く 柔道整復師

QJ27A111 衛生学・公衆衛生学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問111
問題
平成28年の学校保健統計調査で児童の被患率がう歯に次いで高いのはどれか。
選択肢
1 喘息
2 肥満傾向
3 胸郭・脊柱異常
4 裸眼視力 1.0未満
解答
正解4(裸眼視力 1.0未満)
解説

平成28年度の学校保健統計調査では、小学校(児童)の被患率はう歯(むし歯)が約49%で最も高く、これに次ぐのが裸眼視力1.0未満の約31%。よって4が正しい。

学校保健統計調査は、毎年の学校健康診断の結果をまとめた基幹統計である。小学生では長らく「1位=う歯、2位=裸眼視力1.0未満」という並びが続いてきた。ただしう歯はフッ化物の応用(フッ化物洗口・フッ化物塗布)や歯みがき指導の普及で年々減少し、裸眼視力1.0未満は近業やデジタル機器の使用時間の増加を背景に上昇してきたため、後年にはこの2つの順位が入れ替わっている。喘息は数%、脊柱・胸郭・四肢の状態は1%未満と、上位2項目とは桁が違う。学年が上がるほど近視は増えるので、中学校・高校ではすでに裸眼視力1.0未満が第1位になっている点も合わせて押さえたい。

✗ 1. 誤り
喘息
平成28年度の小学校では約4%。1990年代から2000年代にかけて増加したが近年は横ばい〜微減で推移しており、上位2項目とは大きな差がある。
✗ 2. 誤り
肥満傾向
肥満傾向児は身長別標準体重から求めた肥満度20%以上で判定する別枠の指標で、疾病・異常の被患率とは集計の枠組みが異なる。小学校高学年で1割前後になる学年もあるが、う歯・裸眼視力1.0未満の水準には及ばない。
✗ 3. 誤り
胸郭・脊柱異常
統計上は「脊柱・胸郭・四肢の状態」として集計され、小学校では1%未満。側弯症の早期発見という点で臨床的には重要な項目だが、頻度としては上位に来ない。
✓ 4. 正しい
裸眼視力 1.0未満
平成28年度の小学校で約31%と、う歯(約49%)に次ぐ第2位。学年が上がるほど割合が増え、中学校では約55%、高校では約66%に達する。近業時間の長さや屋外活動の減少との関連が指摘されている。
ポイント
  • 学校保健統計調査=毎年の学校健康診断結果を集計した基幹統計
  • 平成28年度の小学校:う歯 約49% > 裸眼視力1.0未満 約31% > 鼻・副鼻腔疾患 > 喘息
  • う歯は減少傾向、裸眼視力1.0未満は増加傾向。後年には順位が逆転した
  • 中学校・高校ではすでに裸眼視力1.0未満が第1位(高校で約66%)
  • 肥満傾向児は被患率ではなく肥満度20%以上で判定する別集計
比較表
学校段階第1位第2位
幼稚園う歯 約36%裸眼視力1.0未満 約28%
小学校う歯 約49%裸眼視力1.0未満 約31%
中学校裸眼視力1.0未満 約55%う歯 約37%
高等学校裸眼視力1.0未満 約66%う歯 約49%

※平成28年度の概数。小学校までは「う歯が1位」、中学校以降は「裸眼視力が1位」と境目で覚える。

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